30mのクライミングロープおすすめ10選!メリットやデメリットは?

クライミングにおいて、ロープの長さの選択は非常に重要です。

アウトドアのクライミングであれば、50m~70mのロープがよく選択されます。

一方、インドアクライミングでは、人口壁の大きさから、30m~50mのロープを使用するのが一般的です。

今回は30mの長さのクライミングロープに焦点を当て、メリット、デメリットとおすすめのロープを紹介します。

30mのクライミングロープを使うメリット

取り回しが良い

クライミングでは、ロープの出し入れやロープの裁き、まとめに時間がかかります。

30mのロープは比較的短いため、これらの動作に掛かる時間を短縮することが可能です。

その結果、早く課題に取り付けたり、1日当たりのトライの回数を増やせます。

30mのロープを使用してトライ数を増やし、RPやグレード更新を狙ってみて下さい。

携行性に優れる

クライミングロープの長さは30m~70mほどと、様々な長さが有ります。

30mのロープは比較的短いため、バックパックの容積を圧迫しないので携行性に優れています。

そのため、登山シーンで万が一のための補助ロープとして最適な長さです。

登山用の補助ロープとしても検討してみて下さい。

価格が安い

長いロープは値段が上がり短くなれば安くなりますが、30mのロープは短いため値段を抑えられる点がメリットです。

インドアクライミングで積極的にトライすると墜落回数が増えますが、その分ロープの傷みも早まります。

30mのロープであれば価格が安い分、買い替えの頻度を気にすることなく使用できます。

30mのクライミングロープを使うデメリット

長いルートに対応できない

ルートにとりつく前には、必ずそのルートの長さを把握して登ることが必要です。

登攀途中でロープの長さが足りなくなると、進退窮まってしまいます。

30mのクライミングロープは、長いルートで対応できない場合が有ります。

特にアウトドアでのクライミングでは、長いルートが多く注意が必要です。

短くなるのが早い

クライミングロープは、結びや墜落時の擦れにより末端側から摩耗していきます。

ロープ末端の摩耗した箇所は、切り落として処理するのが一般的です。

30mロープは長さに余裕代がなく、末端を切り落として処理すると、比較的短期間で全長が短くなる点がデメリットです。

末端を切り落として長く使いたい方は、40mや50mのロープをおすすめします。

粗悪品に注意が必要

『30m ロープ』でweb検索すると、様々なロープがヒットします。

それらの中には、クライミングと書かれているにもかかわらず、クライミング用の規格を準拠していない粗悪品が有ることに注意してください。

後述するロープの安全規格やスタティック、ダイナミックロープかを確認して購入することを推奨します。

30mのクライミングロープの選び方

安全規格

クライミングに使用するロープを購入する際は必ず、取得している安全規格をチェックして下さい。

代表的な規格は、ヨーロッパ規格のEN 892です。

EN892は「外皮のずれ・伸び率(静荷重)・伸び率(動荷重)・衝撃荷重・耐墜落回数」の5項目を検査します。

その他の安全基準には、国際山岳連盟のUIAAが有ります。

ダイナミックロープの規格のUIAA101や、耐切断性規格のUIAA108などが代表です。

ダイナミックロープかスタティックロープか

購入するロープが、ダイナミックロープか、スタティックロープかも忘れずにチェックしてください。

ダイナミックロープはクライミングに使用可能なロープで、墜落時に伸縮して衝撃を吸収できるのが特徴です。

スタティックロープは、衝撃を受けても伸縮せず、クライミングでの使用には向いていません。

クライミングに使用するロープを購入する際は、ダイナミックロープであるかチェックして下さい。

ロープの加工

クライミングロープの加工も押さえておきたいポイントで、代表的なロープの加工として、撥水加工があります。

ロープを被水や凍結から守るだけでなく、泥や汚れも付着し難くなるため、ロープを長持ちさせられる加工です。

そのほかの加工には、外皮と芯の接着加工があります。

外皮と芯を接着することで、外皮と芯がずれることを防止し、山中でのトラブル回避や、耐久性を向上させられます。

太さと重さ

クライミングではロープの太さと重さも重要な要素です。

太いロープはクリップやビレイの操作性が向上し、細いロープは長さ当たりの重量が軽くなる点がメリットです。

ロープが重いと登攀が進んだ際、特に終了点付近でロープの重さを感じやすく、パフォーマンスに影響します。

ロープの太さと重さはある程度比例関係にあるため、バランスを考えて選ぶようにして下さい。

メーカー

30mのクライミングロープは、いくつかのメーカーで取り扱いがあります。

PetzlやMAMMUTは、長い歴史を持つクライミング用品のメーカーです。

各規準に加え、独自規格を準拠した信頼性の高い30mのロープを取り扱っています。

BEALは低価格なロープを取り扱う一方、安全基準もしっかり準拠しており、コスパの高いメーカーです。

価格帯

30mの価格ロープは、機能によって分かれます。

クライミングジム専用ロープでロープの加工を省いたモデルは、価格が1万円前半と比較的安価です。

一方、撥水加工や熱加工、接着加工が施されているオールラウンドなモデルは2~3万円前後と高価です。

インドア専用で使うのか、沢登や登山の補助ロープとして使うのか用途に合わせて選んでください。

30mのクライミングロープおすすめ10選

メーカー名・製品名

種類

ロープ径

ロープ加工

耐墜落回数

PETZL コンタクト ウォール

シングル

9.8mm

エバーフレックス処理

7回

PETZL ボルタ ガイド

シングル

ダブル

ツイン

9.0mm

UIAA ガイドドライ加工ウルトラソニックフィニッシュ

5回(シングル)

20回(ダブル)

25回(ツイン)

MAMMUT 9.9 Gym Workhorse Classic Rope

シングル

9.9mm

無し

8~9回

MAMMUT 9.0 Alpine Sender Dry Rope

シングル

ダブル

ツイン

9.0mm

Dry加工

5~6回(シングル)

18回(ダブル)

20回(ツイン)

Edelweiss ロックライト2

シングル

9.8mm

コンスタントストレッチコントロール

6回

Edelweiss オーフレックス

シングル

9.8mm

HDカバー

6回

BEAL ウォールクルーザーユニコア

シングル

9.6mm

ユニコア

7~9回

BEAL ウォールスクールユニコア

シングル

10.2mm

ユニコア

7~8回

EDELRID SWIFT 48 PRO DRY

シングル

ダブル

ツイン

8.9mm

Pro Dry

サーモシールド

6回(シングル)

20回(ダブル)

22回(ツイン)

EDELRID PYTHON

シングル

10.0mm

サーモシールド

8回

【PETZL】
コンタクト ウォール(R33AC 030)

引用:楽天市場

クライミングジム専用ロープのコンタクトウォールは、余計な撥水加工を削ぎ落してコスパを向上させたロープです。

ロープ表面にはエバーフレックス処理が施されており、芯の品質を維持することで、クリップやビレイの操作性を長持ちさせています。

インドアクライマーで、コスパと操作性を求める方におすすめです。

種類

シングル

ロープ径

9.8mm

ロープ加工

エバーフレックス処理

耐墜落回数

7回

【PETZL】
ボルタ ガイド(R36AO 030)

引用:楽天市場

1本で登山の補助ロープとしてもクライミングロープとしても使いたい方にはボルタガイドをおすすめします。

シングルロープとしての規格を準拠している一方、径は9.0mmと細く、携行性に優れます。

撥水加工も施されており、登山シーンでの補助ロープとしても活躍してくれる頼もしいロープです。

種類

シングル

ダブル

ツイン

ロープ径

9.0mm

ロープ加工

UIAA ガイドドライ加工

ウルトラソニックフィニッシュ

耐墜落回数

5回(シングル)

20回(ダブル)

25回(ツイン)

【MAMMUT】
9.9 Gym Workhorse Classic Rope(2010-04310)

引用:楽天市場

クライミングジムと晴れた日の外岩で兼用できるロープです。

インドアでの使用を念頭に設計されたロープである一方、Workhorse構造により表面を滑らかにし、高い耐摩耗性を持たせています。

これにより、条件のよい日に、短いシングルピッチのルートでの使用も可能になっています。

種類

シングル

ロープ径

9.9mm

ロープ加工

無し

耐墜落回数

8~9回

【MAMMUT】
MAMMUT 9.0 Alpine Sender Dry Rope(2010-04200)

引用:楽天市場

沢登でのちょっとした滝登攀や、雪山登山でのちょっとしたアイスクライミングで活躍してくれるオールラウンドロープです。

ボルタ ガイド同様に径9.0mmの細さでシングルロープの規格を準拠しています。

Dry加工が施されている為、濡れや凍結に強い点も注目ポイントです。

種類

シングル

ダブル

ツイン

ロープ径

9.0mm

ロープ加工

Dry加工

耐墜落回数

5~6回(シングル)

18回(ダブル)

20回(ツイン)

【Edelweiss】
ロックライト2(C2P98)

ロープの加工を廃しコストを低くしたロープです。

ロープ径は9.8mmで重量と操作性のバランスが良く、初心者のはじめてのロープとしておすすめできます。

耐墜落回数が6回でやや少ない点と、ロープ加工が施されていないため、耐久性に注意してください。

種類

シングル

ロープ径

9.8mm

ロープ加工

コンスタントストレッチコントロール

耐墜落回数

6回

【Edelweiss】
オーフレックス9.8mm(EW0170)

HDカバーにより、外皮を螺旋状に編み込むことで滑りやすくし、キンク(絡まり)を抑えるよう設計されたロープです。

同径のロックライト2と比較して価格と重さが増加しますが、操作性を求める方やロープドラッグが気になる方におすすめします。

また、径10.2mmの物もラインナップされており、より操作性を求める方はこちらを選択して下さい。

種類

シングル

ロープ径

9.8mm

ロープ加工

HDカバー

耐墜落回数

6回

【BEAL】
ウォールクルーザーユニコア(BE11490001)

引用:楽天市場

ロープの加工に芯と外皮を接着するユニコアを採用し、インドアでの耐久性を高めたモデルです。

インドア用の設計であるため撥水加工は施されておらず、その分価格が抑えられています。

また、ユニコアにより外皮が損傷に強くなっている為、条件の良い日に外岩で使用する事も可能です。

種類

シングル

ロープ径

9.6mm

ロープ加工

ユニコア

耐墜落回数

7~9回

【BEAL】
ウォールスクールユニコア(BE11500030001)

引用:楽天市場

お子さんと一緒にクライミングを楽しむなら、ウォールスクールユニコアも検討してみて下さい。

ロープ径が10.2mmとなっており、子供の手でもクリップがしやすく、操作性が良いのが特徴です。

ユニコアを採用しているため外皮の損傷にも強く、耐久性が良い点もメリットです。

種類

シングル

ロープ径

10.2mm

ロープ加工

ユニコア

耐墜落回数

7~8回

【EDELRID】
SWIFT 48 PRO DRY(713160303290)

携行性の高いオールラウンドロープを探している方に、おすすめのロープです。

径は8.9mmで、今回紹介したロープの中で最も細目であるため、バックパックの容積を圧迫しません。

また、シングルロープの規格、撥水加工も施されているので、登山の補助ロープとして最適です。

種類

シングル

ダブル

ツイン

ロープ径

8.9mm

ロープ加工

Pro Dry

サーモシールド

耐墜落回数

6回(シングル)

20回(ダブル)

22回(ツイン)

【EDELRID】
PYTHON(710800302000)

低価格でシンプルなロープを探している方は、PYTHONもチェックしてみて下さい。

1万円ほどで購入でき、耐墜落回数も8回保証しているため、コスパの非常に高いロープです。

また、径10.0mmで程よく太く、サーモシールド処理により滑らかさも確保しているため操作性も良いロープとなっています。

種類

シングル

ロープ径

10.0mm

ロープ加工

サーモシールド

耐墜落回数

8回

まとめ

30mのクライミングロープを選ぶ際は、粗悪品を避け、自分の目的に合ったものを選ぶ必要があります。

ロープは自分の命を守る道具であるため、上記に挙げた選び方を参考に、自分の目的に合ったものを探して下さい。

紹介アイテム一覧

30mのクライミングロープの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。

PETZL
コンタクト ウォール(R33AC 030)
PETZL
ボルタ ガイド(R36AO 030)
MAMMUT
9.9 Gym Workhorse Classic Rope(2010-04310)
MAMMUT
MAMMUT 9.0 Alpine Sender Dry Rope(2010-04200)
Edelweiss
ロックライト2(C2P98)
Edelweiss
オーフレックス9.8mm(EW0170)
BEAL
ウォールクルーザーユニコア(BE11490001)
BEAL
ウォールスクールユニコア(BE11500030001)
EDELRID
SWIFT 48 PRO DRY(713160303290)
EDELRID
PYTHON(710800302000)