数あるバスロッドの中から最適なロッドを選び出す時に、考慮して選び出すことが必要となるのが、使用するロッドの長さであり、ロッドの長さは、キャスティングの飛距離にも影響します。
バス釣りに使用されるロッドには8フィートを超えるロングレングスから、5フィートクラスのショートレングスを持っているモデルが存在しており、釣り方に合った最適なモデルを選ぶことができれば、更に高いレベルの釣りを行うことができるようになります。
今回はそんなバスロッドの長さの選び方を、長さの使い分け方を含めてご紹介します。
- バス釣り歴20年
- 年間釣行100日超え
中部地方出身のバス釣りアングラー。小学生から地元河川を中心に釣りを初め、バス釣りの面白さにどんどんのめり込んでいきました。今ではワクワクするような非日常を感じる事が出来るような釣りが大好きで、新規フィールドの開拓にもチャレンジしています。
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目次
バスロッドの標準的な長さ
バスロッドの中で最も標準的な長さとして知られているレングスは6フィート6インチのレングスを持っているロッドです。
このレングスはボート、オカッパリを問うことなく万能に使用することができ、更にあらゆるルアーにもバランスよく対応することができるレングスとして知られています。
古くは6フィート6インチよりも短いレングスが一般的に使用されてきましたが、ロッド技術が進化することで、ロッドが軽量化され、ロングレングス化を行うことができるようになっています。
バスロッドの長さを状況に合わせて使い分けるメリット
理想的なアクションが出せる
バスロッドの長さを最適化すると、ルアー操作を行った時に最適なアクションを発生させることができるようになります。
ロッド操作にてルアーアクションを行う場合、ロッドレングスの長さはそのままルアーアクションのストロークの大きさに直結します。
使用するロッドのレングスに応じて、ルアーのアクションの強さなども大きく変化します。
ルアーアクションを最適化するためにも、アプローチの方法と使用するルアーを考慮したロッド選択を行うことが重要となります。
フッキングが決まる
バスロッドの長さを最適化すると、フッキングをしっかりと決めることができるようになります。
ロッドの長さはフッキング時のストローク幅に大きく影響する部分となります。
アプローチするポイントや使用するルアーによってはフッキングパワーが不足し、ファイト中にバラシが発生しやすくなってしまう場合があります。
特にバスのサイズが大きくなると顎部分も分厚く、硬くなるので確実なフッキングパワーを伝えることはとても重要であり、釣り方に応じて必要なロッドレングスを選び出す必要があります。
キャスティング能力が高くなる
バスロッドのレングスは、キャスティング性能に大きく影響する部分です。
バスロッドのレングスは、長くなるほどロングキャストに優れており、短くなるほどテクニカルなキャストが行いやすくなります。
フィールドの規模や、アプローチの仕方によって最適なレングスを持つロッドを選び出すことで、フィールド攻略に必要となるキャスティングが行いやすくなります。
釣りの基本でもあり、特に重要なポイントとなるキャスティングでアドバンテージを得ることができるのはフィールド攻略では特に重要な要素となります。
ルアー操作が楽になる
バスロッドのレングスに拘ると、ロッドによるルアー操作が非常に楽になります。
連続したロッド操作を行う場合に、ロングロッドは水面を叩いてしまい、ロッド重量も重たくなるので、軽快なアクションが出しにくくなる場合があります。
ロッドレングスを使用するルアーや状況に応じて使い分けることで、ロッドワークを軽快にし、ルアー操作が行いやすくなります。
長時間のロッド操作を行う釣りであるほど、僅かなロッドレングスの差も操作感に影響してきます。
バス釣りで使われるロッドの長さと主な使用ケース
5ftバスロッドの活躍する状況
バスフィッシング用のロッドとしては最も短いレングスとも言えるのが、5ftクラスのバスロッドです。
メーカーからリリースされているロッドの本数自体は少ないモノのの、5ftクラスのロッドが活躍できる状況は確実に存在します。
水面とアングラーの距離が近くなりすぎてしまうフローターやカヤックの釣りではロッドティップで水面を叩いてしまうケースが多くなりますが、5ft台のレングスであれば、ルアーの操作中に水面を叩いてしまうリスクが少なくなります。
他にも、力が成人男性よりも弱い子供や女性でも扱いやすいので、初めてバスフィッシングをする方にとっても5ftのバスロッドは、おすすめの選択肢の一つとなります。
6ft前半のバスロッドの活躍する状況
6ft前半のバスロッドは、小規模フィールで釣りを行う方や、バスボートで釣りを行う状況で特に活躍することができるレングスです。
5ft台のレングスと同じで、取り回しの良さを感じることができる長さですが、5ftレングスよりも、フッキングストロークを少し多めにとることができ、キャスティングの飛距離も伸ばすことができるようになります。
ロッド操作を駆使したルアーアクションや、テクニカルなキャストでピンスポットを撃ち抜きやすくなっています。
ボートなどで狙いのポイントへある程度近づける状況が確保できる状況であれば、活躍することができる場面も多いレングスとなっています。
6ft後半のバスロッドの活躍する状況
6ft後半のレングスをもつバスロッドは、特に汎用性は高い一面を持っており、おかっぱりからボートフィッシングまで幅広く対応することができるようになっています。
多くのバスプロがボートに必ず1本は乗せているレングスでもあり、ビッグフィールドのオカッパリの釣りでも十分通用するレングスとなります。
鋭くロッドを振りきることができるレングスであり、使い勝手が良いことからバーサタイルロッドの多くが6ft後半のレングスで作り上げられています。
あらゆる状況で扱いやすいレングスとなります。
7ftのバスロッドの活躍する状況
7ftのバスロッドは、バスロッドの中ではロングレングスに部類されるレングスです。
ボートはもちろん、オカッパリの釣りで活躍することができるレングスであり、6ftや5ftのレングスを持つロッドよりも操作性は落ちますが、ロングディスタンスアプローチを重視するべき状況や、水深のあるエリアでしっかりとフッキングのストロークを確保したい時などに7ftのレングスは活躍することが可能です。
近年ではロッド重量が非常に軽量に作り上げられてきているので、積極的に7フォートを超えるレングスを導入しているアングラーが多くなっています。
8ft〜9ftのバスロッドの活躍する状況
8ftや9ftの超ロングロッドを使用するアングラーは多くありませんが、特定の状況では他を圧倒するポテンシャルを秘めており、使いどころを考えて導入しているアングラーが多くなってきています。
絶対的に飛距離を重視しなければ釣果を伸ばすことができない琵琶湖などのビッグフィールドでのおかっぱりや、強烈なフッキングパワーとバーチカルにルアーをカバーへ落とすことが必要となるパンチングの釣りなどでは、8ft~9ftクラスのレングスは重宝するレングスとなります。
釣り方やポイントなどが限定されてしまいがちですが、使いこなすと他のアングラーが狙えていないバスにアプローチを仕掛けることができるレングスです。
場所に合わせてバスロッドの長さを選ぶ
野池
野池などの小~中規模のフィールドでは、オカッパリの釣りがメインとなります。
フィールドの護岸が整備されている状態であれば、6ft後半や7ft台のレングスを導入してもロッドを振ることが可能となりますが、護岸が整備されていない状態で草木に覆われる状態では、6ft後半のレングスはもちろん、7ftのレングスも扱いにくくなります。
キャスティングするスペースが確保できない状況であれば、6ft前半や5ftクラスのロッドを使用するのがおすすめです。
護岸が整備されていたり、ロッドを振る十分なスペースが確保できている状況でああれば、6ft後半以上のレングスも視野に入れて使用することがおすすめです。
オープンウォーター
広大なフラットフィールドのオープンウォーターで釣りを行う場合は、バスがどこに存在するのかが絞りにくくなる傾向が強くなります。
これはボートアングラーもオカッパリアングラーも同様であり、可能な限り遠投を行い、フィールドを幅広く探ることが有効となってきます。
使用するルアーが使いやすい範囲で長めのレングスを選ぶことが重要となるので、7ftや8ftのロングレングスモデルも積極的に導入していくことがおすすめとなります。
フラットエリアのオープンウォーターでのキャスティング飛距離は、直接釣果に影響し、次の戦略を組み立てるためにも重要となる要素です。
カバーエリア
カバーエリアで釣りを行う時には、様々なロッドレングスが使用されますが、攻略するカバーが濃いほど、フッキングストロークを長くとる必要があるので、7ft台から8ftクラスのロッドが使用されます。
ある程度カバーに接近でき、細かくルアーを動かすことを重視する場合は、6ft前半のショートレングスを使用する場合もあります。
カバーとの距離、キャスト精度、フッキングからランディングまでに必要とするロッドストロークを考慮し、最適なロッドレングスを選び出すことが重要となります。
水路
オカッパリの釣りで水路を攻略する場合は、水面と足場の高さに注意し、レングスを決めておく必要があります。
小規模な水路であっても、足場が高くなりすぎると、適切なルアー操作が行いにくくなりますので、足場が高い位置で釣りを行う場合は、7ft以上のロングレングスロッドを使用することがおすすめです。
水面と足場が近い場合は、足場との平行なキャストが行いやすく、しっかりと足元までルアーをトレースすることができる6ft台のレングスが扱いやすくなります。
攻略する水路のタイプとロッドレングスを合わせると、各段に釣りが行いやすくなります。
ダム
ダムは急深となっている場所が多く存在し、ビッグフィールドと同様にディープエリアを攻略する場面が多くなります。
ディープエリアのバイトもしっかりとフッキングできるロングレングスのロッドを使用することがおすすめとなります。
ダムでおかっぱりを行う場合、水際にたどり着くまでに急な斜面を降りる必要がある場合や藪漕ぎを行う必要とする場面も少なくありません。
長すぎるレングスを持っているロッドは、水辺にたどり着くまでの持ち運びが行いにくくなりますので、ロングレングスのロッドを選ぶ場合であっても2ピースロッドなどの分割して持ち運びができるモデルを選ぶことがおすすめです。
川
川で釣りを行う場合は、川の流れも考慮しながら、ロッドレングスを選ぶことがおすすめです。
流れが強いエリアでは、キャスト後のラインメンディングが行いにくく、狙いのポイントにルアーを通すことが行いにくくなります。
ラインメンディングは、ロングロッドの方が行いやすくなるので、流れが強いエリアで釣りを行う場合は、ロングロッドを中心に選ぶことがおすすめとなります。
ルアーに合わせてバスロッドの長さを選ぶ
トップウォーター
ロッド操作を必要とする代表的なルアーとなるのが、ペンシルベイトやポッパーなどのトップウォータールアーです。
これらのルアーは常にアングラー側がロッドをトゥイッチしてアクションを与えますが、ロッドレングスが長いモデルを使用すると水面にロッドティップが当たる場合や、常に肘や体にグリップが当たるなどの弊害が出てきます。
このことからロッド操作を必要とするルアーを使用する場合は、必要十分なキャスティング性能を確保した状態で、短めのレングスを使用する方が有利となります。
ミノー
トップウォータールアーと同様にまロッドを操作が不可欠となるのが、ジャークベイトなどのミノー系ルアーです。
ただ巻きで使用する場合もありますが、ロッドでトゥイッチやジャークを行うとイレギュラーアクションを発生させ、バスの捕食スイッチを入れることができるようになります。
基本的なロッド操作がトップウォータールアーと同様となるため、ミノーの釣りを行う時にもロッドアクションが行いやすいレングス6ftクラスのレングスを選び出すのがおすすめです。
スピナーベイト、スイムジグ、チャターなど
ただ巻きで使用するルアーであるスピナーベイトや、スイムジグなどの釣りでは、ロングロッドのメリットを多く感じることが可能となります。
浮力が無い分、一定層のレンジキープを行う場合には、リーリングのスピードとロッド操作が重要となります。
ロングロッドは、僅かにリーリング中のロッド角度を変化させるのみで大きくルアーのレンジを変えることができるようになり、レンジコントロールが行いやすくなります。
これらのルアーは、シングルフックモデルとなっているので、バイト時にはストロークをしっかりととったフッキングが不可欠となる点からもロングロッドを使用するアングラーは大勢います。
クランクベイト
巻物ルアーであるクランクベイトは、クランクベイトのタイプによってロッドレングスを使い分けると、非常に高いレベルの釣りを行うことが可能となります。
カバーをピンスポットで撃ち抜く、カバークランキングの釣りでは、正確無比なキャストが必要となるので、6フィート前半などのショートロッドを使用することがおすすめです。
ディープクランキングを行う場合は、ルアーが狙いの水深まで到達するまでの距離を稼ぎ、ストライクゾーンにルアーを長く留めるためにも、ロングキャストを行うことができる7フィート以上のロッドを選ぶことがおすすめです。
バイブレーション
ルアーの中でも空気抵抗が小さく、抜群の飛距離を出すことができるバイブレーションを使用する時には、7ftを超えるロングロッドを使用することがおすすめです。
ロングロッドを使用することでキャスティング時に更にバイブレーションの遠投性を引き出すことができるようになっている他、ボトムでのリフト&フォールを行う釣りでも、僅かなロッド操作でルアーアクションを与え、根掛かりも軽減させることができるようになります。
バイブレーションを使用する時は、ロングロッドを手に取る方が、大きなメリットを得ることができるようになります。
ラバージグ、テキサスリグ
ラバージグやテキサスリグなどは、ロングロッドを使用するアングラーと、ショートロッドを使用するアングラーに分かれる傾向があります。
ラバージグやテキサスリグをピンポイントでアプローチする時には、ロッド操作の幅を細かくする必要があるので、6ftクラスのロッドを使用し、ディタンスを取る必要がある場合であれば、7ftクラスのロッドを使用がおすすめとなります。
繊細でミリ単位のルアーアクションを実現したい場合は、ショートロッドを使用する方がメリットを得ることができるようになります。
ビッグベイト
ビッグベイトは、9ftクラスのロッドから7ftクラスのロッドまで幅広く使用し、フィールドとビッグベイトを使ったアプローチ方法に適合させる必要があります。
オープンエリアを中心にビッグベイトをただ巻きで使用する場合は8ftや9ftクラスのレングスを使用し、デッドウォークなどロッドアクションを駆使したテクニカルアクションでアプローチする場合は、7ftレングスが行いやすくなります。
ビッグベイトのサイズが大きくなるほど、しっかりとキャスト時にロッドを振りぬくことができなくなるので、キャストアキュラシーを得るために、短めのレングスを使用するアングラーも少なくありません。
ダウンショット、ネコリグ、など
ダインショットやネコリグ、ノーシンカーの釣りなどもフィネス要素を可能な限り引き出したい場合は6フィート前半のレングスを選び、飛距離が必要となる場合は、必要なキャスティング飛距離を発揮することができるロングレングスを選ぶ必要があります。
おかっぱりとボートフィッシングでも必要となるレングスが異なるので、釣りのスタイルに合わせたロッドレングスを選ぶ必要があります。
パンチショット
分厚いウィードやカバーエリアを撃ち抜き、バスを引きずり出す釣りであるパンチングに使用するロッドは、絶対的にロングロッドが有利となります。
パンチショットの釣りに使用するロッドに、8ftや9ftのレングスを選択すると、カバーへバーチカルにルアーをアプローチできるので、カバーポケットにルアーを入れやすく、バスとのファイト中にもカバーから強引にバスを引きずり出しやすくなります。
パンチングの釣りを行うアングラーが専用ロッドを準備する理由の一つです。
ヘビキャロ
琵琶湖や霞ケ浦など、ビッグフィールドのオカッパリアングラーの武器とも言えるヘビキャロは、ロングロッドが絶対条件であると言えます。
キャスティング時の飛距離が絶対条件となる他、非常に重たいシンカーを使用しディープエリアも攻略するので、可能な限りロッド操作のストロークを長くとることができる方が有利となります。
7ftのレングスから9ftクラスまでで、必要となるキャスティング飛距離と取り回しやすさによってロッドを選び出すことがおすすめとなります。
まとめ
バスロッドのレングス選びは非常に奥が深く、キャスティング飛距離、取り回しの良さ、ルアーアクションの大きさ、フッキングストロークなどに影響が出てきます。
今回は基本的なロッドレングスの選び方をご紹介していますので、参考にし、高いレベルでフィールドにアジャストできるタックルを準備してみてくださいね。
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