パスプロや、ベテランアングラーが数多くのロッドを所有し、フィールドで使い分けています。その理由はロッドの硬さと長さです。
多種多様なルアーを使いこなし、フィールドを攻略するには数多くあるバスロッドの中から釣り方に合わせた最適な1本を選ぶ必要があります。
今回は、バスロッドの硬さに着目して、硬さの選び方と使い分けを解説します。
- バス釣り歴20年
- 年間釣行100日超え
中部地方出身のバス釣りアングラー。小学生から地元河川を中心に釣りを初め、バス釣りの面白さにどんどんのめり込んでいきました。今ではワクワクするような非日常を感じる事が出来るような釣りが大好きで、新規フィールドの開拓にもチャレンジしています。
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バスロッドの硬さ表記の種類と意味
表記 | 表記の読み方 | 硬さ |
---|---|---|
UL | ウルトラライト | 柔らかい |
L | ライト | ↓ |
ML | ミディアムライト | ↓ |
M | ミディアム | ↓ |
MH | ミディアムヘビー | ↓ |
H | ヘビー | ↓ |
XH | エスクトラヘビー | ↓ |
XXH | ダブルエクストラヘビー | 硬い |
バスロッドには、柔らかいウルトラライトから硬いダブルエクストラヘビーまで、硬さの異なる種類があります。
ロッドの硬さは、通常はアルファベットで表記された番手で示されます。そのため、番手を見ることで、ロッドの硬さを確認することができます。
ただし、一部のメーカーやシリーズでは、ロッドの硬さを数字で表記している場合があるため、事前に読み取り方を確認する必要があります。(メーカーページのどこかで表記の解説がされていることが多いです)
また、バスロッドの硬さの基準は統一されているわけではないため、メーカーによって多少異なるので注意しましょう。
最近は、SUL(スーパーウルトラライト)やUH(ウルトラハード)など、新たな硬さの種類が登場しています。これにより、釣り方に合わせて、多くの選択肢が得られるようになりました。
バスロッドの硬さを状況に合わせて使い分けるメリット
- ルアーを投げやすい
- バラシが減る
- 最適なルアーアクションが出せる
ルアーを投げやすい
バスロッドを状況に合わせて使い分けることで、ルアーがキャスティングしやすく(投げやすく)なります。
キャスティングはロッドの反発力を活用する必要があり、ルアーに対して硬すぎるロッドや柔らかすぎるロッドは、ロッドの反発力を活かすことができず、ラインから指を離すタイミングもつかみにくくなるため、狙いのポイントにルアーを着水させることが難しくなります。
バスが存在するピンスポットへアプローチが行いにくくなるほか、ミスキャストからポイントを荒らしてしまう場合も少なくありません。
基本的なことですが、適切な硬さを状況に応じて使い分けることで、キャストの行いやすさを大幅に向上させることができます。
バラシが減る
状況に応じて適切な硬さのバスロッドを選ぶことで、釣ることができるバスの数が増えるメリットがあります。
バスは、カバーやストラクチャーに潜んでいることが多く、バイトした直後にそこへ逃げ込む傾向があるため、適切なロッドパワーが必要です。
パワー不足だと、バスに負けてキャッチできなくなる可能性が高くなります。
特に大きなバスは、さらにランディングが難しくなるため、釣りの腕が上手い人ほど、バイト後のファイトも考慮して最適なロッドパワーを持つモデルを選ぶようにしています。
貴重な一尾をキャッチできるか否かは、その時に使用しているロッドに大きく影響されるため、しっかりと選ぶことが重要です。
最適なルアーアクションが出せる
適切な硬さのロッドを使うと、ルアーのアクションもイメージ通りに演出できます。
特にロッドを操作してルアーにアクションをつけるタイプのルアーを使用する場合、ロッドの硬さや長さ、ラインの伸度によってルアーに伝わる力が変わります。
ルアーが持つポテンシャルを最大限に引き出すことで、より多くのバスを釣ることができるでしょう。
バスロッドの硬さ別の特徴と活きる状況
UL(ウルトラライト)
バスロッドの中でも最も柔らかい硬さを持つULのロッドは、非常に繊細なフィネスアプローチを行う時に出番が多くなるロッドです。
特に3インチや2インチクラスのワームや極小プラグなどでもしっかりとロッドにルアーの重みを乗せてキャストすることができるので、確実にバスが潜んでいるがタフすぎて口を使わない時の切り札としても使用することができます。
スモールマウスバスの釣りでも多用するアングラーが多い他、確実な一尾を手にしたいときのサイトフィッシングの釣りもサポートすることができのが、ULクラスのロッドです。
L(ライト)
小型プラグの使用やワームを使用したフィネスアプローチまで行うことができる硬さとなるのが、Lクラスのロッドです。
軽量でフィネスな釣りを全般に行うことができる硬さとも言われているので、多くのフィネスバーサタイルロッドに設定されているロッドでもあります。
多くのアングラーがフィネスアプローチの基軸としている硬さでもあり、オカッパリアングラーやボートアングラーを問うことなく、必ず押さえておきたいロッドパワーの一つです。
Lクラスのロッドを持つことで、対応することができる釣りの範囲がグッと広がります。
ML(ミディアムライト)
中~小型のルアーを中心に適しているロッドであり、ベイトロッドとスピニングロッドの両方にラインナップされている硬さでもあります。
中型プラグからフィネスアプローチまでできるので、小規模なエリアであればMLクラスのロッド1本でフィールドを回ることもできる便利さを持っています。
ベイトロッドに関してはMLクラスのロッドはベイトフィネスロッドとしても呼ばれるようになってきており、MLクラスのロッドの重要性も再度認識されて、多くのアングラーが導入するようになってきています。
M(ミディアム)
中量クラスのルアーを中心に使用することができ、幅広い釣りに対応することができることから、バーサタイルロッドに多く設定されている硬さです。
フィネスなアプローチを行うには少々難がある硬さですが、パワーフィッシングを展開する十分なパワーを持っています。
フィールド規模はもちろん、ボートやオカッパリの釣りスタイルに問うことなく、何かと出番が多いパワーとなるので、L(ライト)と合わせて必ず押さえておくべき硬さの一つであると言えます。
MH(ミディアムヘビー)
ストラクチャー攻略やフルサイズ以上のルアーを使用する釣りで出番が多くなるが、MHクラスのロッドです。
デカバスをねじ伏せることができるパワーを秘めているので、ビッグフィールドで大型ルアーをメインに使用するアングラーの多くが主力として使用している硬さでもあります。
比較的ビッグサイズのルアーでもキレのあるアクションを与えることができるようになるので、使いどころが多い硬さでもあります。
H(ヘビー)
ヘビークラスのロッドは、カバーエリアからバスを引き抜くパワーや軽量なビッグベイトの釣り、そしてディープレンジの攻略まで視野に入れた硬さを持っているロッドです。
ビッグフィールドの釣りで出番が多いと思われがちな硬さですが、小規模のオカッパリにおけるカバーフィッシングでも出番が多いロッドタイプとなっています。
パワーフィッシングを中心としてフィールドを攻略する場合には、MLクラスのロッドと併せ持つと、抜けのないアプローチを行うことが可能となります。
XH(エスクトラヘビー)
XHを持っているロッドは、ヘビーカバー攻略やビッグベイトの釣り、そしてヘビキャロなどの大遠投を行う釣りに適しているロッド硬さです。
XHクラスまでロッドの硬さがUpするとフィールドに存在するあらゆるヘビーカバーを攻略することができ、4ozクラスのフルサイズビッグベイトであってもフルキャストすることができるようになります。
ビッグフィールドでビッグワンを狙う釣りを行うアングラーであるほど、使用頻度が高くなるロッド硬さであるとも言えます。
XXH(ダブルエクストラヘビー)
ダブルエクストラヘビーは、ビッグベイトやパンチングなどのパワーフィッシングで活躍することができる硬さです。
ビッグベイトの中でも6ozクラスなどの非常にサイズの大きいモデルまで許容することができ、更に難攻不落のカバーエリアからビッグバスをパワーで引き抜くことも可能となります。
使用するエリアやアプローチが限定される傾向があり、導入していないアングラーも多いモデルですが、今までとは異なるアプローチ方法を行うには欠かすことができない硬さです。
ルアーに合わせてバスロッドの硬さを選ぶ
トップウォーター
トップウォーターを代表とするペンシルベイトや、ポッパーなどは、ルアーが作る水面での抵抗をしっかり感じることができるとリズミカルなロッドアクションを出しやすくなります。
トップウォーター系ルアーは大型なモデルも存在していますが、1/4oz,3/8ozや1/2ozクラスのモデルが多くなります。
硬すぎるロッドを使用してしまうと、ルアーアクションがつかみにくくなるので、LやMLクラス、硬くてもMクラスのロッドが適しているとされています。
ロッド操作を使用するタイプでは、ロッドの硬さは顕著にルアー操作の行いやすさに影響します。
ミノー
ミノーは1/2ozクラスから1/4ozクラスの重量を持っているモデルが多く存在しています。
ミノーでは硬すぎるロッドを使用するとバイトを弾く可能性が高くなり、ジャークやトゥイッチを行った時に柔らかすぎるロッドではルアーにしっかりとアクションパワーを伝えることができなくなってしまいます。
このことから多くのアングラーはMやMLクラスを中心に使用し、使用するミノーサイズなどに合わせて硬さの微調整を行っています。
スピナーベイト、スイムジグ、チャターなど
スピナーベイト、スイムジグ、チャターはシングルフックで作り上げられているルアーです。
これらのルアーは、ワイヤーやブレード、ブラシガードが取り付けられており、フッキングパワーがロストしやすい傾向があり、フッキングを行ってもカエシまでしっかりとフッキングができていない場合もあります。
ルアー重量を考慮したロッド硬さを選ぶことを前提として、+αの硬さのロッドを選んでおくと強烈なフッキングを決めてバラシを軽減することができるようになります。
シングルフックの巻物ルアーは特にフッキングパワーにも注意して、ロッドの硬さを選び出すことがおすすめです。
クランクベイト
クランクベイトに対するロッドの硬さを選び出す時に気にかけておきたいポイントとなるのが、障害物回避能力とバイト時のノリの良さです。
クランクベイトを使用するロッドが硬い場合、障害物を躱しやすくなりますが、その分バイト時のノリが悪く、フックセットに持ち込みにくいデメリットが発生します。
柔らかいロッドではこの逆の事象が発生しますので、フィールド状況とアプローチの仕方に応じてロッドの硬さもアジャストする必要があります。
クランクベイトの中でもディープクランクやワイドウォブルのモデルは、巻き抵抗が強くなり、大きな負荷がアングラーにもかかりますので、ワンランク上の硬さのロッドを使用するアングラーも少なくありません。
バイブレーション
バイブレーションプラグを使用する時には、MクラスやMHクラスのロッドを使用することがおすすめとなります。
バイブレーションは1/2ozクラスのルアーが多く存在しているので、ロッドを硬くさせすぎずバイトを絡めとることができるようにしておくことがおすすめです。
バイブレーションをウィードに絡めてハングオフさせる使い方を行う場合は、少し張りが強いロッドの方がハングオフしやすくなるので、MHクラスのモデルを選ぶのもおすすめです。
ラバージグ、テキサスリグ
ラバージグや、テキサスリグで使用するロッドはMHクラスやHクラスのロッドを使用することがおすすめです。
ラバージグはブラシガードが取り付けられており、テキサスリグではオフセットフックが使用されているので、強烈なフッキングパワーが必要となる釣りです。
スローアプローチですが、瞬間的にルアーを跳ね上げるなどのアクションによりリアクションバイトも誘発させる釣り方なので、キレのあるアクションが発揮できる硬さを持っているロッドを使用することがおすすめです。
ビッグベイト
ビッグベイトでロッドを選ぶ時には、XH以上の硬さを持っているロッドを選ぶことがおすすめです。
ビッグベイト自体の重量に合わせてロッドの硬さを選びだすことが基本となります。
ロッドが持つ適正ルアー重量でギリギリでもビッグベイトを使用することは可能ですが、アクションが行いにくく、アングラーの疲労も非常に大きくなります。
ビッグベイトの重量に合わせて必要となるロッド全体の硬さを確保する他、穂先の硬さも確認しておくとテクニカルなルアーアクションも演出しやすくなります。
ダウンショット、ネコリグ、など
ダウンショットやネコリグなどのフィネスアプローチを行う場合は、Lクラスのロッドを使用することが一般的です。
意図的にヘビーシンカーを使用してテンポの速い釣りやディープエリアの釣りを行う場合は、シンカー重量に合わせてMLクラスなども使用すると、高い操作感を得ることができるようになります。
パンチング
パンチングの釣りでは、分厚いカバーを破ることができるシンカーを使用することと、バイト直後にバスを強引に引き抜くことができるパワーを持っているロッドを使用することが大前提となります。
パンチングの釣りでは1ozや2ozのヘビーシンカーを使用するため、XHやXXHクラスのロッドを使用することが一般的であり、更に使用するシンカー重量を重たくする場合や、難航不落のカバーを攻略する場合は、もう一段階、硬いロッドを使用することがおすすめです。
ヘビキャロ
ヘビキャロの釣りではパンチショットの釣りと同様に1ozや2ozなどのヘビーシンカーを使用して大遠投を行う必要があります。
このためXHやXXHのロッドを使用することが、お勧めとなります。
十分な硬さを持っていない場合、キャスティング時に正しいリリースができなく、遠投性が低下してしまう他、アプローチ中にスタックも回避しにくくなります。
飛距離と操作性の観点から、XHやXXHなど十分な硬さを持っているロッドを使用することがおすすめです。
まとめ
フィールドやアプローチ方法にアジャストするためには、バスロッドの硬さもにもこだわりを持って最適なモデルを持って選び出すことが必要となります。
今回ご紹介したバスロッド硬さの選び方を参考に、最適なロッドを選び出してみてくださいね。
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