江戸前寿司でもおなじみの高級食材でもあるシャコですが、釣りでも人気のターゲットです。
ポイントさえ見つければ初心者でも釣ることは難しくなく、特別なタックルも必要ありません。
ただしシャコ釣りでは仕掛けや時期が非常に重要で、釣り方も一般的な魚釣りとは違い、アタリの取り方などにはコツも必要です。
そこで今回は、暑い時期にぜひ楽しんでほしいシャコ釣りについて、仕掛けや道具、時期や釣り方のコツまで、徹底解説します。
- 釣り歴15年
- 釣り具の販売経験あり
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北国生まれのアマチュア釣り師。前職では量販店で釣り具の販売、企画も担当。釣った魚を調理して食べるのも大好きで、美味しい魚のためならフィールド問わずアクティブに挑戦します。
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目次
シャコとは
シャコは日本の沿岸にも広く生息している、体長15cmほどの甲殻類の一種です。
主に海中の砂地や泥地に穴を掘って生息していて、肉食性なのでゴカイや小魚、他の甲殻類や貝類などを食べています。
江戸前寿司のネタとしてもよく食べられており、全国の産地ではボイルしたシャコも食材としておなじみです。
しかし、近年生息地が減ったことで流通量も少なくなり、高級食材としても知られています。
一方で、ポイントを見付ければ、密集して生息しているので釣るのは難しくなく、人気ポイントでは昼夜問わず竿が並ぶ様子が風物詩となっています。
シャコが釣れる時期
シャコは俳諧の季語でも夏とされており、古くから夏の味覚として親しまれています。
よって釣りの時期も夏が中心になり、地域にもよりますが6~9月までの暑い時期が中心です。
これは春に水温が上がるにつれてシャコが産卵の準備に入るため、脱皮や交尾のために活発に巣穴から出てくる時期だからと言われています。
味が良く身の入りがいいのもこの時期で、ハイシーズンは逃さないようにしたいですね。
ただし隣接するポイントでもハイシーズンは微妙にずれ込み、釣れる時期も短いので、情報をしっかり集めておく必要があるでしょう。
シャコがよく釣れる時間帯!夜は釣りやすい?
シャコ釣りをされる方の多くが、夕マズメ以降の夜を中心に狙っています。
これはシャコが夜行性だからで、活発に巣穴から出ているため、数釣りをするなら夕マズメ以降が最も効率がいいからです。
ただし日の高い時間にシャコが全く釣れないかと言うとそうではなく、筆者自身昼からシャコを狙うことも多いです。
ハイシーズンの好ポイントであれば、夜ほどではないにせよ昼でも十分狙うことができます。
ただし昼はハゼなどエサ取りも活発なので、効率を重視するなら夕マズメからポイントに入り、夜釣りで狙うのがいいでしょう。
シャコ釣りの仕掛けを解説
シャコ釣りのタックルは特別なものではありませんが、選び方にいくつかのポイントがあります。
具体的なおすすめ商品も添えて、シャコ釣りのタックルや仕掛けをご紹介します。
竿
シャコ釣りでは仕掛けを投げて狙いますが、シャコは比較的水深の浅いエリアを好むので、そこまで遠投する必要はありません。
投げても50m程度なので、いわゆるちょい投げに使うロッドが適しており、具体的には投げ竿や磯竿、ルアーロッドなどが適しています。
短めの竿で十分ですが、仕掛けに長さがあるので短すぎは厳禁で、柵がある場所から釣ることも多いため、2~3m程度のものが扱いやすいでしょう。
重要になるのが穂先の柔らかさで、竿が硬いとアタリもわかりにくいですし、針掛かりする前にエサをちぎってしまいます。
このため、穂先が柔軟な安いグラス製の投げ竿などが適していて、数を釣るなら竿の本数も欲しいので、安い竿で複数本買うのもおすすめです。
リール
シャコ釣りにおいてリールの重要性は低く、基本的にはそこまでこだわらなくても問題ありません。
飛距離も短いため、ラインは100mも巻いてあれば十分で、ドラグを使ってやり取りすることもないので、大型リールは不要です。
あまり大型のリールを使うと、巻いたラインの大半を使わずに終わるので、シャコ釣り用に用意するなら、小さめから選ぶのがおすすめです。
具体的には、スピニングリールで2000~3000番のものを用意すれば問題ないでしょう。
安いものでも問題ありませんが、海で使うことを考えると最低限の耐久性は必要です。
ライン(道糸)
シャコは釣れてもほとんど引かないですし、釣りをするエリアも比較的障害物の少ないエリアなので、キャスティングに耐えられる太さがあれば十分です。
ナイロンライン、PEラインどちらでも問題ありませんが、シャコのアタリは小さいため、感度がいいPEラインが有利でしょう。
ただし夏は風が強いこともあるので、ナイロンのほうが扱いやすいことも多く、リーダーも不要なので、初心者の方にはナイロンラインもおすすめです。
具体的な太さはナイロンラインなら3号を中心に、PEなら1号を中心に選びましょう。
なお、シャコ釣りは夜釣りが多いので、ラインの視認性を高めるために、明るめのカラーラインが扱いやすいです。
リーダー
シャコ釣り仕掛けの場合、リーダーの必要性は使用する道糸(メインライン)によって変わります。
砂地や泥地ではそこまで激しく擦れることはありませんが、岩が点在することもあるので、PEラインの場合はリーダーを付けたほうが安心です。
素材はフロロカーボンがおすすめで、道糸がPEライン1号ならリーダーは12lb程度を50cm程度付けるといいでしょう。
道糸にナイロンラインを使用する場合、3号が切れてしまうほどハードな釣りはしないので、リーダーレスで仕掛けに直結で問題ありません。
仕掛け
シャコ釣り用の仕掛けは自作もできますが、最初は完成仕掛けを使用するのがおすすめです。
カレイ釣りの段差仕掛けのような構造になっていて、1束に2~3本程度の針が付いています。
シャコ釣りでは針の号数が非常に重要で、大きすぎると針掛しにくく、小さすぎると餌持ちが悪くなります。
完成仕掛けでは6~8号程度までラインナップされているので、状況に合わせて変えられるよう幅広く用意するといいでしょう。
もしシャコ釣り仕掛けが手に入らない場合は、ちょい投げ仕掛けやカレイ、キスの投げ釣り仕掛けを流用しても釣れる場合があります。
オモリ
基本的にシャコ釣り仕掛けにはオモリが付いていない場合が多いので、別途用意しておくと安心です。
基本的には8号程度を使用しますが、アタリが分かりやすいよう、最低限の重さにする方が釣りやすくなります。
遠投が必要なポイントでは重めのオモリを使用しますが、15号程度になるとかなりアタリが鈍くなるので注意が必要です。
シャコ釣り仕掛けは針が多く、仕掛けが絡みやすいため、天秤オモリを使用するか、ナス型オモリなどに天秤を別途取り付けましょう。
シャコ釣りに使える餌!イカは釣れる?
肉食性が強いシャコを釣るためには生餌が必須で、釣り人によって様々なエサをこだわって使い分けています。
最もよく使われているのが活きた青イソメで、コストも安く釣果もいいので、基本的には青イソメを選べば問題ないでしょう。
ただし長期保存が難しいので余らせたときの処理が面倒ですし、虫餌に触りたくないという方もいますよね。
経験上、イソメに比べると釣果は劣りますが、イカナゴやマグロの切り身、刺し餌用のエビでも釣ることができます。
中でもイカはよく釣れるエサで、イカの塩辛などは持ちがよくて匂いも強く、保存性もいいですし、最近はコンビニでも手に入るので便利です。
シャコの釣り方の基本やコツを解説!
シャコ釣りは魚を釣るときとは違い、釣りあげるためにはいくつもの注意点があります。
初心者はせっかくいいポイントに入ってもキャッチできないことも多いので、意識するべきシャコ釣りの基本とコツを解説します。
エサは短めにカットしてしっかり付ける
仕掛けの中でも重要なのがエサの大きさで、エサが大きすぎるとちぎって持って行ってしまうため、適度な大きさにカットしましょう。
また、エサが針から抜けて持って行かれないよう、基本的には身に何度か針を通す、縫い刺ししておくと安心です。
青イソメの場合も、針を通して2,3回縫い刺ししたら、余分(タラシ)は2,3cm残してカットします。
イカなど縫い刺ししにくい餌を使う場合は、しっかり針の根元まで刺して、不要な部分はカットしましょう。
遠投は最低限に
シャコは意外と岸付近にも生息していますし、回収中にバレてしまうことも多いので、不要な遠投はしないようにしましょう。
手返しもよくなるので、初めてのポイントで探るときは、最初は10~20m程度の近距離から探るのがおすすめです。
もし近距離で釣れなかったり、足元付近が岩礁や人工物でシャコが居ない場合などは、距離を伸ばしますが、遠投しても50m程度にとどめましょう。
あまりに遠投が必要なポイントでは、回収中のバラシも増えますし、アタリも分かりにくくなるので、ポイント移動したほうが無難です。
ぐいぐいとしたアタリを待つ
シャコ釣りは基本的に誘いは必要ないので、投げたらアタリを待ちますが、魚のように大きなアタリはありません。
シャコがエサを見付け、巣穴に持って帰ろうと引っ張るときにアタリが出るので、穂先がぐいぐい引っ張られるような形のアタリになります。
シャコ釣りではこのアタリを取るのが最重要ポイントで、エサをしっかりつかんで、持ち帰ろうとするタイミングを読むのが重要です。
ラインにたるみがあるとこの小さなアタリはわからないので、定期的にラインのたるみを巻いて取るようにしましょう。
巻きアワセでOK
シャコはアワセないとも言われますが、アワセはするものの、魚を釣るときのようなアワセは必要ありません。
口に針を掛けるというよりも、エサを持っているときに仕掛けを巻くことで、シャコがびっくりして跳ね、針掛かりさせるという寸法です。
この時に中途半端に仕掛けを動かしてしまうと、針掛かりする前にエサを離してしまったり、針掛かりが甘くなって身切れしてしまうこともあります。
このため、竿を持つときもリールを巻くときもあわてず、しっかり巻き始めるようにしましょう。
回収は細心の注意を払う(できればタモを使う)
シャコはしっかり口に針掛かりすることは稀で、掛かる場所が悪いとリールを巻いているだけでもバレてしまうことが少なくありません。
このため、アタリがあって巻きアワセしたら、ゆっくりと一定のスピードでリールを巻いて、慎重にランディングしましょう。
水から上げるときもバラしやすいので、できればタモを使ってランディングすると安心です。
シャコの持ち帰り方
シャコは死んでしまうと自らの身を溶かす酵素を発生させて、どんどん身が小さくなるため、絞めて持ち帰ることができません。
キープするときも死んでしまうとよくないので、基本的には活かしてキープする必要があります。
ライブウェルだと夏場水温が上がりやすく、パンチで穴を開けてしまうこともあるので、スカリでのキープがおすすめです。
持ち帰る際も活かしておくのがベストで、バケツにエアポンプを付けて持ち帰るのが確実ですが、車内での海水漏れが怖いですよね。
移動時間が2、30分以内であれば、活エビの輸送法を参考にパッキングして、クーラーボックスに入れるのもおすすめです。
タオルを入れた袋に、少し染み出る程度の海水を入れて個別に封入して持ち帰ると、短時間であれば最も生存率が高いです。
まとめ
シャコは独特な釣り方がクセになり、食べてもとても美味しいので、釣りのターゲットとしてもおすすめです。
タックルもそう特別なものではないので、近くにポイントがある方は、ぜひ夏のシャコ釣りを楽しんでくださいね。
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