ロードバイクは機材スポーツとも呼ばれ、部品を交換することで性能や乗り心地を向上させることができます。
「ディレイラー」は日本語訳すると変速機のことで、多段変速のロードバイクにおいてギアチェンジのために大切な役割を果たす部品です。
ディレイラーはフロントとリアにそれぞれありますが、この記事では、リアディレイラーを交換するメリットとデメリット、選び方のポイントを解説します。
記事の最後には、付け替え候補におすすめのリアディレイラー10選もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
- 1 ロードバイク用ディレイラーを使うメリット
- 2 ロードバイク用ディレイラーを使うデメリット
- 3 ロードバイク用ディレイラーの選び方
- 4 ロードバイク用ディレイラーおすすめ10選
- 4.1 【シマノ】CLARIS リアディレイラー ショートケージ（RD-R2000-SS）
- 4.2 【シマノ】ソラ リアディレイラー ショートケージ（RD-R3000-SS）
- 4.3 【シマノ】ティアグラ リアディレイラー ミディアムケージ（RD-4700-GS）
- 4.4 【シマノ】105 リアディレイラー ミディアムケージ（RD-R7000-GS）
- 4.5 【シマノ】105 リアディレイラー ショートケージ（RD-R7000-SS）
- 4.6 【シマノ】アルテグラ リアディレイラー ミディアムケージ（RD-R8000-GS）
- 4.7 【シマノ】デュラエース リアディレイラー ショートケージ（RD-R9100-SS）
- 4.8 【カンパニョーロ】CENTAUR SIL medium 11S（250292）
- 4.9 【カンパニョーロ】コーラス リアディレイラー 12S（RD20-CH12）
- 4.10 【CYSKY】リアディレイラー 6/7/8/9/10/11スピード（CY0565）
- 5 まとめ
ロードバイク用ディレイラーを使うメリット
グレードアップでシフトチェンジがより正確に
ロードバイクの変速は、STIレバーやワイヤー、ディレイラーなどさまざまな部品を通じて行われています。
その一つであるリアディレイラーをより良い製品にレベルアップすることで、より正確でスムーズなシフトチェンジができるようになるでしょう。
また、シマノのアルテグラのように上位モデルになると、プーリーにボールベアリングが使われチェーンの動きも滑らかになります。
レバー操作がやや軽くなる
リアディレイラーは上位モデルになると、バネの動きも軽いためシフトレバーが若干ですが軽く感じるでしょう。
今お使いのリアディレイラーを既に何年も使っており古い場合には、よりその変化がわかるかもしれません。
ロードバイクは、一つ一つの部品交換による変化は微々たるものですが、その積み重ねで変速の快適さに繋がります。
軽量化に繋がる
ロードバイクのリアディレイラーは、一般的にはハイグレードになればなるほど軽い素材や、細やかな設計により軽量化されています。
リアディレイラーは部品そのものが比較的小さいため、軽量化の観点では後回しにされがちです。
もしホイールやハンドルなど大きな部品の軽量化が済んでいるのであれば、次にリアディレイラーを交換してみてはいかがでしょうか。
ロードバイク用ディレイラーを使うデメリット
他の部品と比べて効果がわかりにくい
リアディレイラーは、後輪のギアをチェンジするためにとても重要なパーツです。
しかし、ギアチェンジを軽くするには、STIレバーやワイヤーを交換する方が体感しやすいと言われています。
まだどの部品もアップグレードしておらず、変速を軽くしたければリアディレイラー以外の部品を交換した方が効果を得やすいかもしれません。
初心者には交換・調整が難しい
リアディレイラーの付け外し自体は、六角レンチがあれば行える簡単な作業です。
しかし、リアディレイラーの交換にはストローク調整やワイヤー調整、チェーンの交換など付随する細かい作業がたくさんあります。
リアディレイラーをアップグレードしても、これらの調整がうまく行かないと快適になるどころか交換前よりも悪くなる恐れもあります。
初心者の方であれば、ショップのプロに交換してもらうのもおすすめです。
スプロケットなど他の部品の交換が必要な場合も
リアディレイラーには規格があり、それぞれ対応するスプロケットやチェーンリングの歯数が決まっています。
そのため、安易にリアディレイラーを選んでしまうと、他の部品も同時に交換する必要があり出費が重なってしまうことも。
リアディレイラーを選ぶ際には、今お使いのロードバイク部品との相性をよく確認する必要があります。
ロードバイク用ディレイラーの選び方
スプロケットに合わせてディレイラーの長さをチェックする
ロードバイク用リアディレイラーは、同じグレードでも大きく2つの形状に分かれています。
その違いはディレイラー本体からプーリーまでのプレートの長さで、SS（ショートケージ）とGS（ロングケージ）の2つです。
GSはプレートが長い分、変動幅を持たせることができるため、最小ギアと最大ギアの差が大きいスプロケットに対応できます。
今お使いの、もしくはこれから使うスプロケットにあった長さのディレイラーを使う必要があります。
フロントチェーンリングの歯数を確認する
リアディレイラーを選ぶには、スプロケットに加えてフロントチェーンリングの歯数も確認しなければなりません。
リアディレイラーはモデルによって、フロントチェーンリングのアウターとインナーのギア歯数差の規定値があります。
例えば、フロントのギア歯数差が「16」となっている場合、アウターギアの歯数からインナーギアの歯数を引いた数字が16以内しか対応していないことを意味します。
リアディレイラーのトータルキャパシティを確認する
リアディレイラーを選ぶ際には、スプロケットとフロントチェーンリングの歯数もチェックする必要があります。
なぜなら、リアディレイラーにはモデルごとに「トータルキャパシティ」と呼ばれる数値があり、この数値以内でなければならないからです。
「スプロケットのローとトップの歯数差＋クランクギア歯数差」が、リアディレイラーのトータルキャパシティ以内であれば、装着可能です。
メーカーから選ぶ
リアディレイラーは精密機器で、他の部品との互換性が重要なパーツです。
そのため、基本的には現在使っているメインコンポメーカーのリアディレイラーを選びましょう。
おそらく、これからグレードアップを考えている方のほとんどは国内メーカーのシマノをお使いでしょう。
シマノは日本メーカーで馴染みがあることに加え、精度が高く汎用性もあるため、メーカー選びで迷った時にはシマノが最もおすすめです。
価格帯は？
ロードバイク用リアディレイラーは、シマノの場合安いモデルで3,000円ほどから販売されています。
一方、最も高級なデュラエースのリアディレイラーは30,000円近くと、かなり幅があることがわかります。
所有欲を満たすのであれば、予算が許す限りハイグレードのリアディレイラーがよいでしょう。
一方、予算が限られていて乗り心地や変速性能をアップしたいのであれば、他の部品に予算を回すことも選択肢の一つです。
ロードバイク用ディレイラーおすすめ10選
| メーカー・製品名 | プーリーケージ | 対応変速数 | 重量 |
|---|---|---|---|
| シマノ CLARIS リアディレイラー ショートケージ | SS | 8スピード | 340g |
| シマノ ソラ リアディレイラー ショートケージ | SS | 9スピード | 300g |
| シマノ ティアグラ リアディレイラー ミディアムケージ | GS | 10スピード | 288g |
| シマノ 105 リアディレイラー ミディアムケージ | GS | 11スピード | 232g |
| シマノ 105 リアディレイラー ショートケージ | SS | 11スピード | 225g |
| シマノ アルテグラ リアディレイラー ミディアムケージ | GS | 11スピード | 210g |
| シマノ デュラエース リアディレイラー ショートケージ | SS | 11スピード | 158g |
| カンパニョーロ CENTAUR SIL medium 11S | 記載なし | 11スピード | 230g |
| カンパニョーロ コーラス リアディレイラー 12S | 記載なし | 12スピード | 220g |
| CYSKY リアディレイラー 6/7/8/9/10/11スピード | 記載なし | 6〜11スピード | 281g |
【シマノ】
CLARIS リアディレイラー ショートケージ（RD-R2000-SS）
シマノのクラリスシリーズは、初心者のサイクリスト向けに作られたリーズナブルなモデルです。
ロングライドはもちろん、カジュアルな街乗り用のロードバイクに向けたシンプルな設計となっています。
対応可能な変速段数は8速となっていますので、現在10段変速のロードバイクであればお使いいただけませんので注意してください。
| プーリーケージ | SS |
|---|---|
| 対応変速数 | 8スピード |
| 重量 | 340g |
【シマノ】
ソラ リアディレイラー ショートケージ（RD-R3000-SS）
ソラシリーズは、スタイリッシュな設計を実現したコンポで、ハイグレードモデルから継承した技術で使いやすさを向上させています。
比較的頑丈に作られているため、ロードバイク初心者からエキスパートまで幅広く愛されるシリーズです。
価格がリーズナブルなため、ハイグレードのリアディレイラーが故障した際のつなぎとして使うのにも便利との声があります。
| プーリーケージ | SS |
|---|---|
| 対応変速数 | 9スピード |
| 重量 | 300g |
【シマノ】
ティアグラ リアディレイラー ミディアムケージ（RD-4700-GS）
ティアグラシリーズは先進技術を継承し、あらゆるエントリーライダーを満足させるコンセプトで作られています。
ロードバイクで最もオーソドックスなリア変速数は10速ですが、ティアグラは10速に対応するシマノで最もリーズナブルなリアディレイラーです。
9速以下に対応しているエントリーロードバイクを10速にアップグレードする際にも選ばれるモデルです。
| プーリーケージ | GS |
|---|---|
| 対応変速数 | 10スピード |
| 重量 | 288g |
【シマノ】
105 リアディレイラー ミディアムケージ（RD-R7000-GS）
105シリーズは、ロングライドからレースまで幅広く活躍できる性能を持ちながらもリーズナブルで、コスパの高い人気シリーズです。
こちらのモデルはミディアムケージとなっており、スプロケットのロー側が最大28-34Tと大きいギアに対応しています。
ヒルクライム用に軽いギアを使いたい方は、こちらのミディアムケージモデルをお使いください。
最近主流になりつつある、ダイレクトマウントにも対応しています。
| プーリーケージ | GS |
|---|---|
| 対応変速数 | 11スピード |
| 重量 | 232g |
【シマノ】
105 リアディレイラー ショートケージ（RD-R7000-SS）
一つ前のと同じ105シリーズのリアディレイラーですが、こちらはショートケージモデルです。
平坦などで快適にハイスピードで走るために、細かくギアチェンジをしたい方は、ショートケージのリアディレイラーがおすすめです。
シマノならではの安定した変速性能に加え、幅広いフレームとの互換性があるため、ロードバイク乗りに最も多く使われているリアディレイラーの一つでしょう。
| プーリーケージ | SS |
|---|---|
| 対応変速数 | 11スピード |
| 重量 | 225g |
【シマノ】
アルテグラ リアディレイラー ミディアムケージ（RD-R8000-GS）
アルテグラシリーズはシビアなレースにも対応するハイグレードモデルで、エントリーロードバイクからのグレードアップとして人気です。
チェーンステーと干渉しないよう精度高く作られているため、スムーズで静かな変速を実現します。
HG-X11チェーンと組み合わせて使うことで、さらに滑らかなドライビングと正確なシフティングをもたらしてくれます。
| プーリーケージ | GS |
|---|---|
| 対応変速数 | 11スピード |
| 重量 | 210g |
【シマノ】
デュラエース リアディレイラー ショートケージ（RD-R9100-SS）
シマノが誇るハイエンドブランド「デュラエース」のリアディレイラーは、平均重量わずか158gと徹底的な軽量化を実現しました。
プーリーとスプロケットの歯先間が一定になるよう高精度に作られており、安定したリア変速性能を特徴としています。
洗練された技術でアルミ素材を切削しており、かっこいい見た目も所有欲を満たしてくれる一品です。
| プーリーケージ | SS |
|---|---|
| 対応変速数 | 11スピード |
| 重量 | 158g |
【カンパニョーロ】
CENTAUR SIL medium 11S（250292）
ロードバイクの本場ヨーロッパのイタリア発の一流メーカーカンパニョーロのリアディレイラーCENTAURです。
再設計されたリアディレイラーの軌道角度を45度にし、プーリーにベアリングを入れることで、変速性能の改善に成功しました。
一つのディレイラーで、全てのスプロケットのコンビネーションに対応可能です。
イタリアならではの洗練されたビジュアルも好評です。
| プーリーケージ | 記載なし |
|---|---|
| 対応変速数 | 11スピード |
| 重量 | 230g |
【カンパニョーロ】
コーラス リアディレイラー 12S（RD20-CH12）
コーラスはカンパニョーロのハイグレードブランドです。
アッパーとピボットの間に振動を吸収するスプリングを配置することで、悪路でもチェーンラインを正確に保ちます。
スプロケットに高い適合性を持つディレイラーは後方に大きく移動できるため、ホイール交換もスムーズに行えます。
現時点で世界最高峰の12段変速に対応しており、今まで以上に脚力や勾配に合わせて変速可能です。
| プーリーケージ | 記載なし |
|---|---|
| 対応変速数 | 12スピード |
| 重量 | 220g |
【CYSKY】
リアディレイラー 6/7/8/9/10/11スピード（CY0565）
ロードバイクをはじめ、マウンテンバイクや折り畳み自転車にも使えるリアディレイラーです。
耐久性のあるアルミニウム合金素材と優れたシフト性能によって、安全で安定した走行を実現します。
変速は6から11まで幅広く対応しているため、ほとんどのロードバイクにお使いいただけます。
有名メーカー以外のリアディレイラーを使いたいという方におすすめです。
| プーリーケージ | 記載なし |
|---|---|
| 対応変速数 | 6〜11スピード |
| 重量 | 281g |
まとめ
リアディレイラーを交換することで、ロードバイクの軽量化やシフトチェンジが滑らかになります。
この記事をご覧になり、対応するスプロケットやフロントチェーンリングをご確認の上、規格にあったスプロケットを選んでください。
ロードバイク用ディレイラーの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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