持ち運びに優れ、どこでも走れる走破性に優れたコンパクトサイズのクルーザーボードが、ミニクルーザーです。
ミニクルーザーの多くが完成品として売られており、トラックを変えることで、さらに乗り心地を良くすることが可能です。
ターン性能の向上や、軽量化が図れるうえに安定性が増したりと、自分がさらに乗りやすいと思うチューンを行えます。
今回は、トラックを選ぶ際に抑えるべきポイントをご説明しつつ、ミニクルーザーに合うおすすめのトラックをご紹介します。
ミニクルーザー用トラックにこだわるメリット
ターン性能の向上
完成品として組まれているトラックの多くが、ばら売りされている大手メーカーの物と性能に大きな差があります。
高性能のトラックは、体重をかけた際の曲がりがよりスムースになるうえ、ターンレスポンスが良くなるので、シャープなターンが可能です。
クルーザーの楽しみ方をより広げることができ、乗り心地に一番大きく影響を及ぼす部分がトラックです。
軽量化
コンプリートの重量は、トラック部分によるものが大きく、トラックを中空化されたホロータイプに変更すると軽量化を図れます。
トラックを軽くするとスケボーが軽くなるので、持ち運びが楽になり、スケボーを持って電車移動をする方にぴったりです。
クルーザーで歩道などを乗り上げる際、軽いオーリーをするときに、トラックが軽いと跳ね返りが良くなり、より軽い力で板が上がってくるようになります。
安定感の向上
トラックの種類によっては安定感に特化したモデルも存在し、そのようなトラックを装着すると直進安定性を高められます。
トラックを装着した際のホイールベースが長くなるので、ハイスピード時の横ブレを防ぐ効果があります。
ターンレスポンスは落ちますが、真っ直ぐ長距離を走るには、ホイールベースが長めに設定されたトラックがおすすめです。
ミニクルーザー用トラックにこだわるデメリット
完成品についているトラックと、ばら売りされているトラックの大きな違いは、ターン時に生まれる反発の違いです。
この反発を利用するには、ある程度トラックを柔らかく設定している必要があり、ガチガチに固定されていては反発を生み出せません。
ですが、高性能のトラックはセッティング次第では、硬いが負荷を変えれば曲がるといった、絶妙な調整ができます。
それには、ブッシュやピポットブッシュを専用の物にする必要があります。
ミニクルーザー用トラックの選び方
車高
クルーザーで使用する大きなソフトウィールを使用するには、車高の高いHIトラックが欠かせません。
車高が低いロートラックを選んでしまうと、最大で53mmまでのウィールしか装着できないので、おすすめしません。
HIトラックでしたら、最大で60mmまではライザーパッドを使用しなくても装着することができます。
車高が高いトラックの方が、ターンをする際の曲がり角が大きくなるので、オーリーを必要としないクルーザーにはHIトラックが最適です。
キングピンの立ち上がり方
トラックが倒れる角度はキングピンの立ち方に依存しており、キングピンが立っている方が鋭角に曲がり、寝ている方が緩やかに曲がります。
大手メーカーでは「INDEPENDENT」や「ACE」はキングピンが立っており、寝ているのは「THUNDER」や「VENTURE」です。
キングピンが立っていることで鋭角なターンができますが、悪く言えば不安定で、乗るのが難しいとも言えます。
女性や初心者の方には、キングピンが寝ている曲がりづらいモデルの方が、安定感が高いので乗りやすいかと思います。
ノーマルorホロー
トラックには、軽量化が図られていないレギュラーモデルと、キングピンなどを中空化して軽量化したホローモデルがあります。
軽量化モデルの利点としては、持った際に軽くなるのと、軽いテールヒットが実現できるといった点です。
逆に、スケボー自体が軽いと安定性が低下するので、ハイスピード時や小石などによって、ぶれてしまうことがあります。
ストリートの使用でしたら、ホローモデルの方が利点が多いのですが、クルーザーでは一長一短です。
メリットデメリットを理解したうえで、自分の使い方に合った方をお選びください。
ミニクルーザー用トラックおすすめ7選
【INDEPENDENT】
STAGE 11 SIZE 109(153391)
ミニクルーザーのトラックで最も人気が高いのが、老舗トラックブランド「INDEPENDENT」による、最小サイズの109です。
元々はスラローム用のトラックとして使用されていたものを現代版にアップデートさせ、復活したモデルになります。
カービング性能では業界トップクラスの性能を持ち、キレのあるターンが可能。
車高がかなり高くなっているので、60mmまででしたらライザーパッドを必要としません。
【ACE】
CLASSIC 00 HI
INDEPDENTに続いて人気が高いのが「ACE」で、INDEPDENTに勤めていた人が独立して作り上げたトラックです。
動きのニュアンスはINDEPDENTとかなり似ており、高いカービング性能を持っているうえ、高反発のブッシュゴムが立ち上がりを良くしています。
7.0~7.75インチのクルーザーボードに使用できるので、22インチミニクルーザーなどに最適なサイズです。
【THUNDER】
POLISHED 143(165032)
高い安定性能とクイックなターンレスポンス、軽量のボディーが魅力的な、サンフランシスコ発トラックブランド「THUNDER」。
ストリートで使用している人が特に多く、素直で扱いやすいトラックなので、初心者~上級者まで高い人気を誇ります。
サンダーでは一番小さい番手になり、7.75インチまでのクルーザーボードにぴったり。
INDEPENDENTなどと比べ車高が低いので、大型のソフトウィールを装着したい方は、別途ライザーパッドを用意する必要があります。
【VENTURE】
V-HOLLOW ALL POLISHED
有名トラックブランドの中で、最も高い安定感を有する「VENTURE」より、軽量化が施されたホロータイプです。
ベースプレートをアルミ製、アクセルとキングピンを中空化し、通常のモデルと比べて大幅に軽くすることに成功しています。
7.5~8.0インチのミニクルーザーに乗っている方におすすめで、サイズは5.0、車高はHIをお選びください。
特に、スケボーに初めて乗る初心者の方におすすめしたいモデルです。
【KRUX】
K5 Polished DLK Silver Standard(33132446)
INDEPENDENTやACEと同じく、キングピンが立ち気味の設定となり、キレのあるターンが可能な「KRUX」。
ハンガー中央部に穴が開いており、栓抜きとして使用可能な遊び心あるトラックです。
キングピンが通常の物とは逆に付けられており、グラインド時に引っ掛かりにくくなるように特殊な設計になっています。
ミニクルーザーに使用する際には、サイズを「7.6」でお選びください。
【BUILD】
Hollow
アメリカの有名ブランドもコンプリートのトラックに採用している、安価で高性能なコスパの高いトラックです。
軽量化が施されたホロータイプで、なおかつターン性能も良く、プロスケーターも使える性能を持ちます。
ミニクルーザーで使用する際には、7.75Hiをお選びください。
特に、コスパ重視でトラックを選びたい方におすすめのモデルです。
【TENSOR】
ALLOYS RAW
コスパを重視するのであれば、伝説のスケーター、ロドニー・ミューレン手掛ける「TENSOR」も欠かせません。
大手スケートボードカンパニーのDWINDLE社で製造されており、ラフな使い方にも負けない高い耐久力を持ちます。
TENSORのコンセプトは、安定感のあるトラックですが、ナットを緩めてルーズに設定すると、曲がりやすい、しなやかな動きに変えられます。
ミニクルーザーで使用する際には、5.0サイズをお選びください。
まとめ
ミニクルーザーの乗り心地をさらに良くしてくれる高性能トラック。
細かな調整によって、自分にぴったりの乗り心地にできるので、ぜひこの機会にミニクルーザーに最適な高性能トラックをご検討ください。
ミニクルーザー用トラックの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
さらに探したい方