パターグリップがほかのクラブのグリップと違うのは、断面が円でなくても良いという点です。
そのため、さまざまな形状と太さのパターグリップが作られ、ほかのクラブにはない多様性が特徴となりました。
そして、その中でも近年人気を誇るのが、極太パターグリップです。
極太パターグリップとは通常グリップの2倍以上の太さの、かなり太いパターグリップのことです。
今回は、極太パターグリップのメリットやデメリット、選び方とともに、おすすめの極太パターグリップもご紹介します。
極太パターグリップを使うメリット
弾道が安定する
パット時に手首が動くと方向が安定せず、弾道がブレてしまう原因になります。
特にロングパットや逆目など、強めにしっかり打とうとすると、手首が動いてしまいインパクトでブレてしまうのです。
そのような人は、極太グリップを使用することで、手首を曲げにくい状態を作り出すことができます。
その結果、手首を固定した状態でパットができるので、弾道が安定するというメリットがあります。
大型ヘッドと相性が良い
極太パターグリップはその太さから、通常グリップと比べると重いものが多いです。
そうすると、ピン型パターのようなコンパクトなヘッドの場合、重さのバランスが崩れてしまう場合があります。
しかし、大型ヘッドの場合はヘッドにある程度の重みがあるので、重いグリップのほうがバランスがとれます。
そのため、極太グリップはマレット型やネオマレット型など、大型ヘッドと相性が良いのです。
まっすぐ打てる
極太パターグリップの場合、上の平らな部分が通常グリップより大きいのが特徴です。
このメリットは、方向性を定めやすいことにあります。
グリップが正しく挿してあれば、アドレス時に平らな部分を、打ちたい方向と並行に合わせるだけで方向が決めやすくなります。
それにより、スクエアに構えることができるので、思った方向にまっすぐ打つことが可能です。
極太パターグリップを使うデメリット
細かいコントロールには不向き
極太パターグリップは手首が固定されるので、手の感覚に頼らないショルダーストロークに向いています。
一方、細いパターグリップは手首の自由が利くので、細かいコントロールや繊細なタッチをする人に向いています。
つまり、細かいコントロールをしたい人が極太パターグリップを使用すると、手首の固定がデメリットとなってしまうのです。
そのため、ボールの感触をより繊細に感じたい人は、細いグリップのほうがおすすめです。
合わない場合もある
パターの握り方はさまざまありますが、基本的には「逆オーバーラッピンググリップ」という握り方が主流です。
この握り方は親指を重ねる握り方なので、手の小さな人が極太グリップを使うと、親指が重ならない場合も。
無理やり重ねようとすると、利き手や肩が前に出てしまい、方向がズレる原因となってしまうため注意が必要です。
極太パターグリップの選び方
ヘッドとのバランス
パターヘッドとグリップの重さのバランスは非常に重要です。
グリップが重いと手元重心となり、ヘッドが操作しやすくなるので、細かくコントロールをしたい人に向いています。
反対に、グリップが軽いとヘッド重心のゆったりとしたストロークになるので、感覚に頼らないショルダーストロークの人向けです。
ヘッドが重いのが良いかグリップが重いのが良いかは、ご自分のストロークや打った感触の好みで大きく分かれます。
また、最近の極太グリップは軽量化も進んでいるので、軽いものも数多く販売されています。
そのため、ヘッドに重さを持たせたい人は、軽量化された極太グリップを選ぶと良いでしょう。
形状
パターグリップはほかのクラブと比べると、さまざまな形状があります。
同じ太さのノンテーパードタイプや、グリップエンドに向けて太くなる「ピストル型」とも呼ばれるテーパードタイプ。
また、最近多く出てきた四角タイプなどです。
ノンテーパードタイプは両手の握った感覚が同じなので、しっかりと握ることができ、強めのパットができます。
テーパードタイプは利き手ではないほうの握りが太いので、引っかけるパットが出にくいグリップです。
そして、四角タイプはスクエアに構えやすく方向性が決まりやすい、といった感じでグリップによって特色があります。
構えて違和感がないか、実際に握ってみて選ぶのがおすすめです。
素材
グリップの素材は大きく分けると、ラバーグリップ、コードグリップ、レザーグリップの3種類です。
ラバーグリップは、昔からある非常にオーソドックスなグリップとなります。
価格も安いので多くの商品が出ているのですが、汗や太陽などにより劣化しやすいのが難点です。
コードグリップは、ラバーに糸状の繊維が練りこまれているグリップで、価格は高めですが耐久性に優れています。
レザーグリップは、しっとりと手に吸い付くような感触が特徴です。
通常であれば手にしっかりとフィットするグリップですが、水には弱く、濡れると滑りやすいというデメリットがあります。
それぞれに良い点、悪い点があるので、それをよく理解したうえで選ぶと良いでしょう。
極太パターグリップおすすめ5選
【スーパーストローク】
SuperStroke Traxion Tour 3.0
グリップの太さは33ミリで、3種類あるツアーシリーズの中でも一番太いグリップになります。
形状はスーパーストロークの特徴でもある、メーカー独自のノンテーパードタイプ。
太さが均一で余計な力が入らず、滑りにくい溝も付いているので、握りやすいグリップとなっています。
ポリウレタンが入っているので、重さ約66gと極太グリップにしてはかなり軽い作りになっています。
【ラムキン】
グリップ ジャンボ(101402)
こちらは、ラムキンのグリップの中で最も太いグリップです。
極太グリップが、利き手が必要以上に力が入るのを防ぎ、まっすぐに打ち出すことができます。
ラバー素材で耐久性はそれほどありませんが、極太グリップにしては価格も安いのもあり、リピーターが多いです。
重さは約120gとかなりの重さなので、大型ヘッドを使っている人や手打ちになってしまう人におすすめです。
【ゴルフプライド】
ツアーセンサーストレート(PS1L-58R-33BL-XA)
極太グリップながら、メーカー独自の新素材「SNSRラバー」により、より細かいボールの感触を感じて打つことができます。
ノンテーパードタイプの良さである強めのタッチだけでなく、繊細なタッチまで幅広いパッティングに対応できるグリップです。
硬めの触感で、重さは約124gとかなり重めなので、大型ヘッドと相性の良いグリップとなっています。
【イオミック】
Absolute JUMBO Putter Grip
アブソルートシリーズのスーパーラージサイズで、バックラインなし、色はブラックとレッドの2種類です。
樹脂素材を使用したグリップで、濡れても滑りにくく、手になじむ作りとなっています。
重さは約127gで、通常サイズの2倍以上とかなり重めです。
ロゴのみの非常にシンプルなデザインなので、どのパターにも合うデザインとなっています。
【PING】
Pistol PP62 Vault
ブラックが多い印象のピンのグリップですが、こちらはホワイトを基調としたスポーティなデザインとなっています。
ピストルタイプのグリップですが、PP62は全体的にあまり太さが変わらず、グリップ全体が太い印象です。
全体的に丸みのある形状で、しっかりと握ることができ、手首の動きを抑えられて安定したストロークができます。
ピンのパターとも相性が良いので、ピンのパターのグリップ交換を検討している人におすすめです。
まとめ
プロが使い始めたことで、アマの中でも大人気となった極太パターグリップ。
パターグリップは気軽に変えることができ、かつストロークの印象を大きく変えられるアイテムです。
パターを変えようか悩んでいる方は、ぜひ一度お手持ちのパターを極太パターグリップに変えてみてください。
極太パターグリップの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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