クライミングロープの太さは、ロープの重さや収納時の大きさ操作性、耐久性を決める重要な要素となります。
クライミングロープの径は8mm~11mmが一般的です。
特に初心者の方や、お子さんとのクライミングで使用するロープは、径の太いものがおすすめです。
今回は比較的太めの径10mmのクライミングロープに注目し、メリットやデメリット、おすすめのモデルを紹介します。
目次
- 1 10mmのクライミングロープを使うメリット
- 2 10mmのクライミングロープを使うデメリット
- 3 10mmのクライミングロープおすすめ10選
- 3.1 【PETZL】マンボ(R32AC 050)
- 3.2 【PETZL】コンタクトウォール(R33AC 030)
- 3.3 【MAMMUT】9.9 Crag Workhorse Dry Rope(2010-04290)
- 3.4 【Edelweiss】フラッシュライト2(C2P10)
- 3.5 【Edelweiss】オーフレックス10.2mm(EW0171)
- 3.6 【Edelweiss】エレメンツ(EW0174)
- 3.7 【BEAL】カルマ(BE11401060001)
- 3.8 【BEAL】ウォールスクールユニコア(BE11501040001)
- 3.9 【EDELRID】PYTHON(710800502000)
- 3.10 【TENDON】AMBITION 10.0(D100TA41S000C)
- 4 まとめ
10mmのクライミングロープを使うメリット
操作性が良い
クライミングでは、ビレイやカラビナへのクリップなど、ロープを細かく操作します。
ギリギリの登攀中のクリップやクライマー墜落時のビレイでは、ロープの操作性が重要です。
径の太いロープは手とロープの接触面積が広く、操作性が良くなります。
そのなかでも、径10mmのクライミングロープは比較的太い部類で、操作性が良い点がメリットです。
耐久性が高い
クライミングロープにおいて耐久性は、安全とコストにつながる項目です。
大きな墜落の度に、クライミングロープは損耗していきます。
墜落に対するロープの耐久性を示す指標として、耐墜落回数が有ります。
太いロープは外皮と芯が太く厚いため、ロープの耐墜落回数も多くなる点がメリットです。
ロープを信頼して登攀出来る
ギリギリのグレードのクライミングでは、慣れていても恐怖を感じる瞬間が有ります。
特に、径の細いロープでのクライミングは安全基準的に問題ない場合でも心許なく感じます。
10mmのロープは径が太く、メンタル面で信頼できるため登攀に集中することが可能です。
10mmのクライミングロープを使うデメリット
重たい
クライミングロープの重さは、長さと太さに比例しています。
径が太い10mmのロープは、重量が60~65g/m程度で重たい点がデメリットです。
重たいロープでは、ルート終盤でクライミングのパフォーマンスが低下したり、アプローチで疲れてしまう点に注意してください。
バックパックの容積を圧迫する
ロープ収納時の体積も、ロープの太さと長さで決まります。
10mmのロープは径が太いため、まとめた際の体積が大きく、バックパックの容積を圧迫します。
これにより、クライミングで使うギアがバックパックに収まらなかったり、バックパックからはみ出してしまう点に注意が必要です。
体積を抑えるために、適切な長さのロープを選択してください。
スタックしやすい
ロープを取り扱う際に気を付けたいのが、ロープが岩や木にスタックする事です。
クライミングが終わるとロープを引いて回収しますが、その際に岩や木にロープが引っ掛かりスタックすることが有ります。
何度か引っ張って回収できれば良いですが、解除できないと進退窮まってしまいます。
径の太いロープはスタックが起こりやすく、取り扱いに注意が必要です。
10mmのクライミングロープおすすめ10選
メーカー名・製品名 | 種類 | ロープ加工 | 重量 | 耐墜落回数 |
---|---|---|---|---|
PETZL マンボ | シングル | ウルトラソニックフィニッシュ エバーフレックス処理 | 65g/m | 7回 |
PETZL コンタクト ウォール | シングル | ウルトラソニックフィニッシュ エバーフレックス処理 | 60g/m | 7回 |
MAMMUT 9.9 Crag Workhorse Dry Rope | シングル | Dry加工 | 65g/m | 9~10回 |
Edelweiss フラッシュライト2 | シングル | コンスタントストレッチコントロール | 63g/m | 6回 |
Edelweiss オーフレックス | シングル | HDカバー | 65g/m | 8回 |
Edelweiss エレメンツ | シングル | スーパーエバードライ ユニコア | 66g/m | 11回 |
BEAL カルマ | シングル | 無し | 61g/m | 9回 |
BEAL ウォールスクールユニコア | シングル | ユニコア | 64g/m | 7~8回 |
EDELRID PYTHON | シングル | サーモシールド | 64g/m | 8回 |
TENDON AMBITION 10.0 | シングル | コンプリートシールド SBS | 67g/m | 9回 |
【PETZL】
マンボ(R32AC 050)
余計な撥水加工を廃した、バランスのよいクライミングロープです。
エバーフレックス処理によりロープの柔軟性を確保し、クリップやビレイの際の高い操作性を長期間維持できるが特徴です。
また、ウルトラソニックフィニッシュにより、末端部の芯と外皮が接着されており、フリークライミング用ロープとして適しています。
種類 | シングル |
---|---|
ロープ加工 | ウルトラソニックフィニッシュ エバーフレックス処理 |
重量 | 65g/m |
耐墜落回数 | 7回 |
【PETZL】
コンタクトウォール(R33AC 030)
インドアクライマー向けのローコストなロープとして、コンタクトウォールをおすすめします。
また、エバーフレックス処理とウルトラソニックフィニッシュにより、操作性の持続と耐久性の面に優れるのが特徴です。
重さは60g/mで、10mmのロープとしては比較的軽量であり、傾斜壁やハングで高いパフォーマンスを発揮します。
種類 | シングル |
---|---|
ロープ加工 | ウルトラソニックフィニッシュ エバーフレックス処理 |
重量 | 60g/m |
耐墜落回数 | 7回 |
【MAMMUT】
9.9 Crag Workhorse Dry Rope(2010-04290)
より万能で高い操作性を求める方におすすめしたいのが、Gym Workhorse Classic Ropeです。
Workhorse構造により表面を滑らかさ、耐摩耗性を確保しています。
また、Dry加工も施されているため汚れや凍結に強く、インドアからアウトドアまであらゆるクライミングシーンに対応できるロープです。
種類 | シングル |
---|---|
ロープ加工 | Dry加工 |
重量 | 65g/m |
耐墜落回数 | 9~10回 |
【Edelweiss】
フラッシュライト2(C2P10)
低コストを重視したロープで、スーパーエバードライやユニコアなどのロープ加工を廃しています。
コンスタントストレッチコントロールにより、ロープの耐久性や伸縮性特性がロープの箇所によらず一定に管理されているのも特徴です。
種類 | シングル |
---|---|
ロープ加工 | コンスタントストレッチコントロール |
重量 | 63g/m |
耐墜落回数 | 6回 |
【Edelweiss】
オーフレックス10.2mm(EW0171)
オーフレックスはシースを高精細に編み込んだHDカバーにより、ロープ表面の滑り特性を改善しています。
これにより、ハンドリングの良さやあらゆるビレイデバイスとの相性が良いのが特徴です。
径9.8mmの物もラインナップされており、よりロープの軽さやコンパクトさを求める方はこの径9.8mmを選択して下さい。
種類 | シングル |
---|---|
ロープ加工 | HDカバー |
重量 | 65g/m |
耐墜落回数 | 8回 |
【Edelweiss】
エレメンツ(EW0174)
外岩や冬季のクライミングなどハードな環境で使えるロープです。
撥水加工であるスーパーエバードライ、外皮と芯を接着したユニコア、耐墜落回数11回を備えています。
これにより、ロープの防塵、耐凍結、耐久性が非常に優れているのが特徴です。
インドアでもアウトドアも、信頼性の高いロープを探している方におすすめです。
種類 | シングル |
---|---|
ロープ加工 | スーパーエバードライ ユニコア |
重量 | 66g/m |
耐墜落回数 | 11回 |
【BEAL】
カルマ(BE11401060001)
軽さとコストパフォーマンス、耐久性を求める方におすすめです。
余計なロープ加工を省略し、価格が50mで16,000円程度と低コストなロープになっています。
一方、耐墜落回数は9回、重量が61g/mを謳っており、コストに対して高耐久、軽量である点が特徴です。
初心者の最初の1本としておすすめのロープです。
種類 | シングル |
---|---|
ロープ加工 | 無し |
重量 | 61g/m |
耐墜落回数 | 9回 |
【BEAL】
ウォールスクールユニコア(BE11501040001)
ジム専用ロープで、耐久性の高いものを探している方におすすめのロープです。
ロープ加工に外皮と芯を接着したユニコアを採用し、耐久性が高くなるよう設計されています。
また、ロープ径が10.2mmと太め目に設計されている為、手の小さな子どもや女性でも操作性が良いのも特徴の一つです。
種類 | シングル |
---|---|
ロープ加工 | ユニコア |
重量 | 61g/m |
耐墜落回数 | 7~8回 |
【EDELRID】
PYTHON(710800502000)
低コストでしなやかさが売りのロープとして、PYTHONもおすすめです。
ロープをサーモシールド処理することにより芯と外皮の密着性を向上させて、しなやかでコンパクトにしています。
撥水加工などの余計な加工を廃したことで低コストで購入できるため、ジムやワンピッチのフリークライミング、初心者の最初に1本に最適です。
種類 | シングル |
---|---|
ロープ径 | 10.0mm |
ロープ加工 | サーモシールド |
耐墜落回数 | 8回 |
【TENDON】
AMBITION 10.0(D100TA41S000C)
ロープの外皮と芯にテフロン粒子を塗布して撥水性を持たせており、汚れが付着し難い設計になっています。
また、SBS編みによりロープ表面の摩擦が少なく、岩や木にスタックし難い点も特徴の一つです。
ロープの扱いに不慣れな初心者から、耐久性を求めるクライマーまでおすすめできます。
種類 | シングル |
---|---|
ロープ加工 | コンプリートシールド SBS編み |
重量 | 67g/m |
耐墜落回数 | 9回 |
まとめ
径10mmのロープは耐久性や恐怖心を取り除きやすいという点で、信頼のおける太さです。
特に、初心者や子ども、女性とクライミングに行かれる際は、今回挙げた例を参考に10mmのロープを探してみて下さい。
10mmのクライミングロープの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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