8mmクライミングロープおすすめ10選!メリットやデメリットは?

登山と登攀の両方の要素を含むクライミングでは、軽いクライミングロープが欲しくなります。

ダブルロープにおいて、径8mmのロープは最もオーソドックスな太さです。

軽量でコンパクトなため、アイスクライミングやアルパインアイスクライミングで重宝します。

今回は8mmのクライミングロープについて、メリットやデメリット、選び方を踏まえた上、おすすめのロープを紹介します。

8mmのクライミングロープを使うメリット

軽い

ロープの重さは、概ね径と長さで決まります。

ロープの径が太くなれば、単位長さ当たりの重さは重たくなり、細くなれば軽くなります。

ロープの太さは、ロープの種類によって異なりますが7.5mm~11mm程度が一般的で、その重さは40g/m~75g/m程度です。

8mmのロープの重さは45g/m程度で、比較的軽量です。

バックパックの容積を圧迫しない

8mmのクライミングロープは径が細く、まとめた時にかさ張りません。

これにより、バックパックの容積を圧迫しないため、携行性に優れるのがメリットです。

アプローチの際、ロープ以外にもハーネスやギア類をバックパックに入れて持ち運びます。

8mm以下の径のロープを使用することで、バックパックにロープ以外のギアを入れるスペースを確保できます。

分担して持てる

8mmのクライミングロープの種類は、ダブルロープが一般的です。

ダブルロープシステムは2本のロープを使って登攀するため、アプローチではパートナーと1本つづロープを分担して運べます。

8mmのロープは1本あたりの重量が比較的軽量であるため、重さを分担できるのがメリットとなります。

8mmのクライミングロープを使うデメリット

操作性が悪い

径の細いロープは握りづらく、径の太いロープと比べて操作性が劣ります。

特に、支点へのクリップや、ビレイの際のロープの繰り出しがし辛くなる点に注意が必要です。

径の細い8mmクライミングロープを選択する際は、上記のデメリットについてしっかり把握してから購入しましょう。

耐墜落回数が劣る

径の細いロープは、外皮が薄く芯が細くなります。

このため、太いロープと比較して耐墜落回数が落ちてしまう点がデメリットです。

トライを重ねるシングルピッチのフリークライミング等では、径が太く耐墜落回数の多いシングルロープを使うと良いでしょう。

8mmのロープは、墜落頻度の少ないアルパインクライミングやアイスクライミングに向いています。

8mmのクライミングロープの選び方

安全規格

6~8mm程度の径のロープは、粗悪品が多いため注意が必要です。

クライミングに使用するロープを選ぶ際は、準拠している安全規格を確認してください。

一般的な安全規格はヨーロッパ規格のEN 892です。

EN892に適合しているロープは「外皮のずれ・伸び率(静荷重)・伸び率(動荷重)・衝撃荷重・耐墜落回数」の5項目の基準をクリアしています。

その他の安全規格として、国際山岳連盟のUIAA101が有ります。

ダイナミックロープかスタティックロープか

8mmのロープには、ダイナミックロープとスタティックロープの2種類が存在します。

クライミングに使用する場合は、ダイナミックロープを選択してください。

ダイナミックロープは墜落時に伸縮することで、クライマーや支点に掛かる衝撃を分散出来ます。

逆に、スタティックロープは伸縮しないロープであるため、吊り下がったり、補助ロープとしての役割に向いています。

ロープの種類

クライミングロープにはシングル、ダブル、ツインの3種類が有りますが、8mmのロープの大半はダブル、ツインロープです。

ダブルロープは2本のロープを使用し、交互に支点に掛けて登攀します。

屈曲したルートでヌンチャクなどのランナーを延ばす事なくロープの流れを改善可能です。

ツインロープは2本を1本とみなして使用し、直瀑のアイスクライミングなどに向いています。

シングルロープは直線的なルートのクライミング向きです。

ロープの加工

8mmのクライミングロープの使用目的が、アルパインクライミングやアイスクライミングである方は多いと思います。

そうした過酷な環境で使用する場合は、ロープ加工にも注目してください。

撥水加工や芯と外皮の接着加工などが施されたロープは、加工無しのロープと比べて耐久性や凍結に強く登山中のトラブルを避けられます。

メーカー

8mmのクライミングロープは、多くのロープメーカーで取り扱いが有ります。

比較的低価格なロープとしては、BEALやEDELRIDなどが挙げられます。

PetzlやEdelweissはクライミングに関する研究が進んでおり、信頼できるロープを探している方に、おすすめのメーカーです。

MAMMUTは低価格なロープから多機能なロープまで、広く取り扱うメーカーです。

価格帯

8mmのクライミングロープの価格はロープの機能によって異なります。

加工の施されていないシンプルなロープであれば2万円ほど、撥水加工や接着加工が施されたロープは2.5万~3万円ほどです。

また、ロープは海外製であることが多く、為替による値段の変動にご注意ください。

8mmクライミングロープおすすめ10選

メーカー名・製品名

種類

ロープ加工

重量

耐墜落回数

PETZL ルンバ

ダブル

ツイン

デュラテックドライ加工

44g/m

7回(ダブル)

22回(ツイン)

MAMMUT 8.0 Alpine Dry Rope

ダブル

ツイン

Dry加工

42g/m

9~10回

MAMMUT 8.0 Alpine Classic Rope

ダブル

ツイン

無し

42g/m

8~9回

Edelweiss オキシジェン

ダブル

スーパーエバードライ

ユニコア

45g/m

7回

Edelweiss エリート

ダブル

スーパーエバードライ

ユニコア

39g/m

6回

BEAL アイスライン

ダブル

ゴールデンドライ

ユニコア

39g/m

6~7回

EDELRID STARLING PROTECT PRO DRY

ダブル

ツイン

Pro Dry

サーモシールド

カットプロテクト

44g/m

7回(ダブル)

20回(ツイン)

EDELRID STARLING PRO DRY

ダブル

ツイン

Pro Dry

サーモシールド

47g/m

15回(ダブル)

30回(ツイン)

EDELRID APUS PRO DRY

ダブル

ツイン

Pro Dry

サーモシールド

43g/m

9回(ダブル)

30回(ツイン)

TENDON ALPINE 7.9

ダブル

ツイン

コンプリートシールド

39g/m

6回(ダブル)

16回(ツイン)

【PETZL】
ルンバ(R21BR 050)

標準的なダブルロープをお探しの方は、ルンバをチェックしてみて下さい。

ロープ表面のデュラテックドライ加工により、濡れや汚れ、岩との擦れに強くなっています。

重量、耐墜落回数とも標準的な数値で、初級者から上級者まで幅広く使用できるロープです。

また、安全基準はEN 892、UIAAを準拠しており、信頼性の高いロープです。

種類

ダブル

ツイン

ロープ加工

デュラテックドライ加工

重量

44g/m

耐墜落回数

7回(ダブル),22回(ツイン)

【MAMMUT】
8.0 Alpine Dry Rope(2010-04350)

引用:楽天市場

ロープ表面にDry加工が施されており、よりハードな環境で使うために設計されたロープです。

汚れや凍結に強く、冬季のアルパインクライミング、アイスクライミングでストレスなく登攀できます。

マムートのダブルロープの中でも機能の高いロープなので、マムート好きの方は候補に入れてみて下さい。

種類

ダブル

ロープ加工

Dry加工

重量

42g/m

耐墜落回数

9~10回

【MAMMUT】
8.0 Alpine Classic Rope(2010-04340)

引用:楽天市場

ロープの加工を省略し、価格を抑えたロープです。

8.0 Alpine Dry Ropeとよく似たロープですが、ロープの加工以外にも耐墜落回数が1回減っている点は注意が必要です。

一方、墜落時のロープ伸びは32%で、8.0 Alpine Dry Ropeより2%分伸びて、衝撃を吸収する設計になっています。

種類

ダブル

ツイン

ロープ加工

無し

重量

42g/m

耐墜落回数

8~9回

【Edelweiss】
オキシジェン(EW0070)

芯と外皮の両方に撥水加工を施したスーパーエバードライと、外皮と芯を接着したユニコアによって、よりハードな環境で使用できます。

ロープ径は8.2mm、重量が45g/mで若干太く重たくなるものの、操作性が向上する事を考慮すると許容できる範囲です。

バランスのよいダブルロープを探している方におすすめです。

種類

ダブル

ロープ加工

スーパーエバードライ

ユニコア

重量

45g/m

耐墜落回数

7回

【Edelweiss】
エリート(EW0047)

より攻めたロープを求める方にはエリートをおすすめします。

ロープ径7.8mm、重量39g/mで、携行性が非常に高いロープです。

一方で、径が非常に細く操作性が落ちる点、墜落回数が6回で寿命が短い点に注意してください。

アルパインクライミングなどで、より高いパフォーマンスを求める上級者向きのロープです。

種類

ダブル

ロープ加工

スーパーエバードライ

ユニコア

重量

39g/m

耐墜落回数

6回

【BEAL】
アイスライン(BE11018504001)

衝撃吸収性と軽量さに優れるロープとして、アイスラインを紹介します。

ロープ径は8.1mmで操作性を確保している一方、重量は39g/mで、Edelweissエリートと同じ軽さである点が魅力です。

また、衝撃時のロープ伸び率が37%となっており、他のダブルロープより良く伸びて衝撃を吸収できる点もメリットです。

種類

ダブル

ロープ加工

ゴールデンドライ

ユニコア

重量

39g/m

耐墜落回数

6~7回

【EDELRID】
STARLING PROTECT PRO DRY(713180501090)

UIAA撥水加工、サーモ処理などの必要な機能に加えて、カットプロテクトを施しているアルパイン、アイスクライミング向けのロープです。

カットプロテクトはアラミド繊維を外皮に編み込むことで、岩角でのロープの損傷や、切断に強くする加工です。

一方で、ロープ重量が44g/mと若干重たい点に注意してください。

種類

ダブル

ツイン

ロープ加工

Pro Dry

サーモシールド

カットプロテクト

重量

44g/m

耐墜落回数

7回(ダブル)

20回(ツイン)

【EDELRID】
STARLING PRO DRY(712370500170)

引用:楽天市場

STARLING PROTECT PRO DRYからカットプロテクトを廃し、よりコスパを重視したロープです。

アラミド繊維の編み込みが無く、より伸縮するため、耐墜落回数が多くなっています。

その他はSTARLING PROTECT PRO DRY同様、撥水加工のPro Dryとサーモシールドが施されており、使い勝手の良いロープです。

種類

ダブル

ツイン

ロープ加工

Pro Dry

サーモシールド

重量

47g/m

耐墜落回数

15回(ダブル)

30回(ツイン)

【EDELRID】
APUS PRO DRY(712360501380)

引用:楽天市場

より軽くて細身のロープを探している方は、APUS PRO DRYもチェックしてみて下さい。

径は7.9mmと細目になっており、バックパックにしまってもかさ張りません。

ProDry加工やサーモシールドが施されているため、耐久性やしなやかさが持続します。

種類

ダブル

ツイン

ロープ加工

Pro Dry

サーモシールド

重量

43g/m

耐墜落回数

9回(ダブル)

30回(ツイン)

【TENDON】
ALPINE 7.9(D079TL41S000C)

引用:Yahoo!ショッピング

ロープ末端の外皮と芯の一体加工や、コンプリートシールドによる撥水加工を備えたダブルロープです。

重量も39g/mと40gを切っており、非常に軽量であることが魅力の一つである一方で、耐墜落回数が6回と少ない点には注意が必要です。

種類

ダブル

ツイン

ロープ加工

コンプリートシールド

重量

39g/m

耐墜落回数

6回(ダブル)

16回(ツイン)

まとめ

8mmのクライミングロープは、様々な種類が販売されており、選ぶのが難しい太さです。

今回紹介したロープを参考に、太さや軽さ、ロープの加工など、自分がクライミングロープに求めるものを明確にしてロープを選んでみて下さい。

紹介アイテム一覧

8mmクライミングロープの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。

PETZL
ルンバ(R21BR 050)
MAMMUT
8.0 Alpine Dry Rope(2010-04350)
MAMMUT
8.0 Alpine Classic Rope(2010-04340)
Edelweiss
オキシジェン(EW0070)
Edelweiss
エリート(EW0047)
BEAL
アイスライン(BE11018504001)
EDELRID
STARLING PROTECT PRO DRY(713180501090)
EDELRID
STARLING PRO DRY(712370500170)
EDELRID
APUS PRO DRY(712360501380)
TENDON
ALPINE 7.9(D079TL41S000C)